スーパーライト級10回戦
WBC世界スーパー フェザーチャンピオン |
ウンベルト・ソト(メキシコ) 戦績:59戦49勝32KO7敗2分1無効試合 |
元2階級制覇チャンピオン | ヘスス・チャベス(メキシコ) 戦績:50戦44勝30KO6敗 |
試合内容
WBC世界スーパーフェザー級チャンピオンのウンベルト・ソトが、元2階級制覇チャンピオンのヘスス・チャベスとノンタイトル戦で激突します。ウンベルト・ソトはフェザー級とスーパーフェザー級、ヘスス・チャベスはスーパーフェザー級とライト級の2階級を制覇した実力者。人気メキシコ人ボクサー同士の楽しみな試合ですね。
試合は、立ち上がりからファイターのヘスス・チャベスが距離を詰め、ウンベルト・ソトが迎え打つ激しい乱打戦。左右のフックを強振した後、体を押しつけてウンベルト・ソトをロープへ追い詰めようとするヘスス・チャベスに対して、ウンベルト・ソトは左右のショートフックと右アッパーを突き上げてカウンターを狙っています。
「チャベスのプレッシャーが予想以上に厳しいなあ。さすがのソトも後退せざるをえない展開だよ」と改めてヘスス・チャベスの馬力に驚く管理人。並のボクサーならヘスス・チャベスのプレッシャーに負けてしまうところですが、ウンベルト・ソトは後退しながらもカウンターを打ち込もうとタイミングを計っていますね。
すると、1ラウンド30秒、リング中央でウンベルト・ソトが放った右ストレートがヘスス・チャベスの耳の後ろをとらえ、ダウンを奪います。タイミングで奪ったダウンなので、それほどダメージはないと思いますが、ヘスス・チャベスがダッキングしようとしゃがんだところへ、ウンベルト・ソトの右ストレートが見事にヒットしましたね。
2ラウンドに入ると、ウンベルト・ソトが一気に試合を決めようと、自分から積極的に前へ出てパンチを打ち込もうとします。ヘスス・チャベスも足を止めて左右のフックを強振しながら応戦。コンパクトなパンチを連打して勝負を決めようとするウンベルト・ソトに対して、ヘスス・チャベスは一発一発のパンチを強く打ち込んで、ウンベルト・ソトの猛攻を防いでいます。
3ラウンド以降は、体を振りながら懐へ飛び込んで左右のフックを狙うヘスス・チャベスに対して、ウンベルト・ソトがカウンターを狙う展開が続きます。ウンベルト・ソトは好戦的なボクサーで、本当は相手を下がらせてパンチを連打したいと思うのですが、ヘスス・チャベスのプレッシャーが本当にきついので、カウンターを狙うボクシングに切り替えている印象です。
ヘスス・チャベスが常に前へ出ていますが、試合をコントロールしているのはウンベルト・ソト。後ろに下がりながらも的確にカウンターを取るところはさすがです。特にヘスス・チャベスが飛び込んでいる瞬間を狙う右アッパーが効果的ですね。
左右のフックを中心に攻めるヘスス・チャベスと比べて、ウンベルト・ソトは左右のフックだけでなく、右ストレート、右アッパーなど、パンチが多彩で、高い的中率を誇っています。ボクシングの幅を比べると、ウンベルト・ソトのほうがヘスス・チャベスよりも一枚上手のようです。
試合はヘスス・チャベスが前進し、ウンベルト・ソトが迎え打つ乱打戦が続き、10ラウンド終了。結果は3人のジャッジすべてがフルマーク(100-87)でウンベルト・ソトを支持し、3階級制覇を狙うウンベルト・ソトが、ベテランのヘスス・チャベスに勝利しました。
ウンベルト・ソトのテクニックが目立った試合でしたね。ヘスス・チャベスのプレッシャーがきつくて、好戦的なウンベルト・ソトが珍しく下がりっぱなしでしたが、要所で的確なパンチを打ち込み、確実にポイントを奪いました。ウンベルト・ソトの実力を考えると、3階級目となるライト級(この試合はスーパーライト級)でも十分戦えると思います。もしかすると「エドウィン・バレロ(WBC世界ライト級チャンピオン)対ウンベルト・ソト」の超豪華カードが実現するかもしれませんね。
試合結果
試合結果 | ウンベルト・ソトが10ラウンド判定勝ちでメキシカン対決に勝利。管理人の採点は98-89でウンベルト・ソトの勝ちでした。 【公式ジャッジの採点結果】
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