壮絶な我慢比べ!ロバート・ゲレロ対セルチュク・アイディンの激闘の行方は?
ロバート・ゲレロ対セルチュク・アイディンの暫定王座決定戦(前編)を読む
9ラウンドは、初の世界タイトル奪取へ向け、プレッシャーをかけようとするセルチュク・アイディンに対して、4階級制覇を目指すロバート・ゲレロが回転の速い連打で応戦します。手数はロバート・ゲレロが一枚も二枚も上手です。
疲れの見え始めたロバート・ゲレロですが、攻防分離のセルチュク・アイディンの特徴を逆手に取って、パンチを集めてガードさせることで、セルチュク・アイディンの攻撃を防いでいますね。
「スマートなボクシングが持ち味のゲレロが気合いと根性でアイディンの前進を食い止めてるね。かなり苦しいと思うんだけど、この試合にかけるゲレロの意気込みが伝わってくるなあ」とロバート・ゲレロのファイティング・スピリッツに大きな拍手を送る管理人。
4階級制覇へ向けて最後の力を振り絞るロバート・ゲレロ。ところが、10ラウンド中盤、セルチュク・アイディンが力強い左ジャブから強烈なボディーブローをロバート・ゲレロに叩き込み、ロバート・ゲレロの足が止まります。
【Photo:The Ring Magazine】
「あ、効いたかも。アイディンはチャンスだよ。ゲレロはしのぎ切れるかな?」と一進一退の攻防に大興奮の管理人。正反対の特徴を持つボクサー同士が激しく主導権を奪い合うすばらしい展開が続いています。
ラスト2ラウンドは、まさに死闘。ポイントで劣勢のセルチュク・アイディンはガムシャラに前へ出てパンチを振り回します。一方のロバート・ゲレロは、フラフラになりながらも真っ向からパンチを出して応戦します。
試合はお互いが最後までパンチを交換する激闘が続き、12ラウンド終了のゴングが鳴り響きます。結果は3人のジャッジに委ねられ、3人のジャッジすべてがロバート・ゲレロを支持。激闘の末、ロバート・ゲレロが1年3か月ぶりの復帰戦で4階級制覇を達成しました。
【Photo:The Ring Magazine】
スタイリッシュなボクシングが持ち味のロバート・ゲレロが、セルチュク・アイディンのパワフルなボクシングに耐えながら、根性で世界タイトルを奪取した試合でしたね。1年3か月ぶりの復帰戦で新しいロバート・ゲレロを見た気がします。
正直に言うと、試合前は「ゲレロが勝てば美談だけど、アイディンに押し切られちゃうんだろうなあ。終盤のKO負けもあるかも」と予想していました。ラウンドが進むにつれて、セルチュク・アイディンのパワーがロバート・ゲレロのテクニックを上回ると思っていたんです。
ところがどっこい、試合後に暫定タイトルを獲得したボクサーはロバート・ゲレロでした。ボクシングの相性の悪さはあったと思いますが、セルチュク・アイディンの出来は決して悪くなかったと思います。
並のボクサーなら、セルチュク・アイディンのパワフルなボクシングに飲み込まれてもおかしくない過酷な展開でした。特に上下に打ち分ける強烈なアッパーは、ロバート・ゲレロに大きなダメージを与えていたと思います。
しかし、ロバート・ゲレロはセルチュク・アイディンのパンチに耐え抜くだけでなく、4階級制覇を成し遂げるため、真っ向からパンチを出して応戦しました。今まで知らなかったロバート・ゲレロのハートの強さや勝利への執念をビシバシ感じた手に汗握る大熱戦に感動しています。
1年3か月ぶりの復帰戦で4階級制覇を達成したロバート・ゲレロ。試合後に家族と一緒に勝利の喜びを分かち合うロバート・ゲレロの姿がとても印象的な試合でした。ウェルター級で戦うのか、スーパーライト級に階級を下げるのか。復活を果たしたロバート・ゲレロの動向に注目ですね。
ロバート・ゲレロ対セルチュク・アイディンの試合結果
試合結果 | ロバート・ゲレロが12ラウンド3-0の判定勝ちで暫定タイトル獲得に成功。1年3か月ぶりの復帰戦で4階級制覇を達成しました。 【公式ジャッジの採点結果】
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