WBA・WBO世界スーパーバンタム級王座統一戦
WBAチャンピオン | ギジェルモ・リゴンドー(キューバ) 戦績:11戦全勝8KO |
WBOチャンピオン | ノニト・ドネア(フィリピン) 戦績:32戦31勝20KO1敗 |
ノニト・ドネア対ギジェルモ・リゴンドーの試合内容(前編)
4階級制覇チャンピオンの「フィリピンの閃光」ノニト・ドネアとオリンピックを2連覇した「キューバのジャッカル」ギジェルモ・リゴンドーが激突する王座統一戦。世界中のボクシングファンが注目するビッグマッチがついに実現します。
スーパーバンタム級の強豪を次々と撃破して確固たる地位を築いたノニト・ドネア。アマチュアの頂点をつかみ、プロのリングでも全勝で頂点に駆け上がったギジェルモ・リゴンドー。「ナンバーワン」の称号をかけた「頂上対決」は、予想外の立ち上がりでスタートします。
距離を詰めて自慢の強打を叩き込もうとするWBOチャンピオンのノニト・ドネアに対して、WBAチャンピオンのギジェルモ・リゴンドーがどっしりと構え、力強いワンツーと強烈な右フックで応戦します。両者が力強いパンチを交換するエキサイティングな立ち上がりです。
【Photo:The Ring Magazine】
「なぬっ!リゴンドーが立ち上がりから攻撃的なボクシングで勝負してるね。右フックはドネアの左フックと左ジャブを封じるため、左ストレートはガードをさせるための作戦かな?」と予想外の立ち上がりに驚く管理人。ギジェルモ・リゴンドーは公言どおり、立ち上がりから積極的に攻めていますね。
2ラウンドに入ると、ノニト・ドネアがガードを高く構えて上半身を振りながら飛び込むタイミングを狙います。一方、ギジェルモ・リゴンドーはノニト・ドネアのボクシングに合わせて距離を取り始めました。どちらもカウンターを狙っている印象です。
「いやー、ドネアが左ジャブを省略して、いきなり大きいパンチを当てようとしてるね。ドネアが空回らないといいんだけど。リゴンドーに考える時間と休む時間を与えないためにも、左ジャブからコンパクトなパンチで攻めたいなあ」とノニト・ドネアの作戦に注目する管理人。
4ラウンド終盤には、ノニト・ドネアの強烈な左フックがギジェルモ・リゴンドーをとらえますが、ギジェルモ・リゴンドーも左ストレートのカウンターで応戦。ノニト・ドネアが正直に真っ向から勝負をしている影響で、ギジェルモ・リゴンドーのカウンターも決まりやすいようです。
【Photo:The Ring Magazine】
ノニト・ドネアは本来、ステップを刻みながら左ジャブを突き、リズムを作りながらプレッシャーをかけるタイプなのですが、ギジェルモ・リゴンドーのカウンターが気になるのか、ガードを高く構えて、べた足で距離を詰めるシーンが目立ちます。
一方、ギジェルモ・リゴンドーは、ラウンドが進むにつれて、距離を保ち、カウンターを狙う作戦を徹底するようになりました。立ち上がりこそ、距離を詰めて積極的にパンチを打ち込んでいたギジェルモ・リゴンドーですが、本来のリスクを避けるボクシングに切り替えましたね。
「リゴンドーは、スタミナを温存しながらポイントを奪う理想的な展開になってきたよ。逆に、ドネアはプレッシャーをかけながらパンチが出ない最も避けたかった展開だね。左ジャブを出せれば、ポイントを取れるラウンドが増えると思うんだけどなあ」と試合の流れに注目する管理人。
立ち上がりの息詰まる接近戦の攻防でスタートしたノニト・ドネア対ギジェルモ・リゴンドーの「頂上決戦」は、ラウンドが進むにつれて、「キューバのジャッカル」が「フィリピンの閃光」の輝きを消し去り、運命の終盤戦へ突入します。
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