WBA暫定世界ウェルター級タイトルマッチ
チャンピオン | キース・サーマン(アメリカ) 戦績:22戦21勝19KO1無効試合 |
挑戦者 | ヘスス・ソト・カラス(メキシコ) 戦績:40戦28勝18KO8敗3分1無効試合 |
キース・サーマン対ヘスス・ソト・カラスの試合内容
激戦区ウェルター級のタイトルを無敗で奪取したキース・サーマンが、悲願の世界タイトル奪取を狙うタフなメキシカンのヘスス・ソト・カラスを迎えて初防衛戦を行います。勝ったボクサーは、同じ日に開催されるエイドリアン・ブローナー対マルコス・マイダナの勝者と将来的に対戦する可能性が高い、目の離せない大一番です。
試合は開始直後に大きく動きます。チャンピオンのキース・サーマンが右アッパーを突き上げようとした瞬間、ヘスス・ソト・カラスがロングの右フックをキース・サーマンのアゴに叩き込み、キース・サーマンが一瞬フラフラ状態になってしまいます。
「あ、めっちゃ効いた!」と思った瞬間、ヘスス・ソト・カラスがキース・サーマンに襲いかかります。しかし、キース・サーマンが大きく距離を取り、ダメージを回復しながら、1ラウンド終了間際、強烈な右ストレートで反撃!お互いの強打がさく裂する、すさまじいオープニングラウンドです。
【Photo:Showtime】
2ラウンドは、キース・サーマンがリングをサークルしながら、左ジャブを連打。ヘスス・ソト・カラスがパンチを打ち込んでくるタイミングに合わせ、右ストレートと右アッパーのカウンターを狙います。キース・サーマンは、ヘスス・ソト・カラスの強打を警戒しながら、うまく戦っていますね。
3ラウンド以降は、キース・サーマンがヘスス・ソト・カラスのプレッシャーを受けながらも力強いパンチで応戦する展開が続き、迎えた5ラウンド残り50秒。キース・サーマンの左アッパーがヘスス・ソト・カラスのガードの真ん中を突き抜け、クリーンヒット!驚異のタフネスを誇るヘスス・ソト・カラスですが、足元がおぼつかず、ダウンしてしまいます。
「めっちゃ強烈なアッパー!タフなソト・カラスじゃなかったら、終わってもおかしくない破壊力だよ」とキース・サーマンの狙いすましたアッパーに大興奮の管理人。ダウンから立ち上がったヘスス・ソト・カラスは5ラウンドを耐え抜き、6ラウンドに入ると、プレッシャーを強めて勝負に出ます。
【Photo:Showtime】
ヘスス・ソト・カラスの強烈なプレッシャーに対して、キース・サーマンはリングを縦横無尽に動き回りながら、力強いカウンターで応戦。ヘスス・ソト・カラスは必死に前進を続けますが、ダメージの影響で、動きが鈍ってきました。7ラウンド終了間際には、再びキース・サーマンの強烈なパンチがクリーンヒットし、ヘスス・ソト・カラスの動きが止まります。
主導権を握り始めたキース・サーマンですが、決して楽な展開ではありません。ヘスス・ソト・カラスがパンチを打ちながらプレッシャーをかけ続けてくるので、距離をキープしながらパンチを出し続ける作業が要求されています。手数の減ったボクサーが一気に押し切られそうな雰囲気です。
「壮絶な我慢比べになってきたなあ」と思い始めた9ラウンド終盤、キース・サーマンが強烈な左フックでヘスス・ソト・カラスの動きを止め、右フックと左フックを連打!最後は、レフェリーが崩れ落ちるヘスス・ソト・カラスを抱きかかえ、試合をストップ。キース・サーマンがヘスス・ソト・カラスに9ラウンドTKO勝ちを飾り、暫定タイトルの初防衛に成功しました。
【Photo:Showtime】
キース・サーマンのパワーとスピードが、ヘスス・ソト・カラスのタフネスを上回った試合でしたね。キース・サーマンが1ラウンドにヘスス・ソト・カラスの強烈な右フックを浴びて、腰が落ちたときは「うわっ!サーマンが最も気をつけないといけないパンチをもらっちゃった」と心配したのですが、すぐに距離を取ってダメージの回復に努め、見事に盛り返しました。
一方、敗れたヘスス・ソト・カラスにも大きな拍手を送りたいです。キース・サーマン戦の黒星がプロ通算9敗目となったヘスス・ソト・カラスですが、強いボクサーとばかり戦っているので、全く気にする必要はないと思います。むしろ、負けてもすぐに試合を組んでもらえる理由がよくわかったキース・サーマン戦の激闘でした。めちゃくちゃ勇敢で、かっこいいですよ!
手に汗握る激闘を勝ち抜き、実力をアピールしたキース・サーマン。さらなるビッグマッチを見据える若き無敗チャンピオンの攻撃だけでなく、打たれ強さやメンタルの強さを実感できた興味深い初防衛戦でした。もっともっと強くなって、フロイド・メイウェザーに挑戦してほしいなあ。
キース・サーマン対ヘスス・ソト・カラスの試合結果
試合結果 | キース・サーマンが9ラウンドTKO勝ち。暫定タイトルの初防衛に成功しました。 |