WBA世界ウェルター級暫定タイトルマッチ

キース・サーマン対フリオ・ディアスの試合内容

最激戦区ウェルター級の暫定チャンピオンに君臨するキース・サーマンが、2階級制覇を目指すベテランのフリオ・ディアスを迎えた2度目の防衛戦です。無敗の快進撃を続けるキース・サーマンは、経験豊富なフリオ・ディアスを撃破し、存在感をアピールできるでしょうか？

試合は、左ジャブを突きながら距離を詰め、強烈なパンチを上下に打ち分けるチャンピオンのキース・サーマンに対して、挑戦者のフリオ・ディアスが左ジャブで突き放そうとする展開で始まります。序盤から積極的にプレッシャーをかけるキース・サーマン。フリオ・ディアスは、立ち上がりからキース・サーマンのプレッシャーをかなり感じている印象です。

「ディアスは打ち終わりを狙って反撃しようとしてるんだけどなあ。サーマンのパンチが強烈で、思い切り踏み込めないみたい。まずはパンチをもらわないことを心がけてるね。逆に、サーマンは、ディアスのガードのすき間を狙ってうまく攻めてるよ。ディアスはどうやって反撃するのかな？」と立ち上がりの攻防に興味津々の管理人。キース・サーマンのペースで始まりました。

【Photo:Showtime】

2ラウンドに入ると、キース・サーマンが手数を増やし、力強い右ストレートを顔面、強烈な右アッパーをボディへ打ち込みます。一方、フリオ・ディアスもパンチを打って、キース・サーマンの攻撃を食い止めようと応戦。しかし、キース・サーマンがフットワークを使って、フリオ・ディアスのパンチを空振りさせます。

「ディアスはパンチを当てさせてもらえない一番苦しい展開だよ。完全にサーマンのペースになってきたなあ」と思っていると、2ラウンド残り30秒、前進するフリオ・ディアスに対して、キース・サーマンが左フックをテンプルに当て、少し遅れて、フリオ・ディアスがリングにヒザを突きます。フリオ・ディアスは顔面もボディもダメージが深いですね。

3ラウンドに入ると、ダウンを奪われたフリオ・ディアスが猛然と襲いかかり、パンチを連打します。しかし、キース・サーマンはフリオ・ディアスがパンチを打とうとする直前に素早くステップバックし、攻撃を回避。右ストレートと右アッパーを上下に打ち分けて、主導権を渡しません。

「ディアスのダメージが蓄積する前に勝負する作戦は悪くなかったと思うんだけど、パンチが当たらなかったね。逆に、サーマンはディアスのボクシングを見切ったかな？このままサーマンのペースで進みそうだね」と思っていると、3ラウンド終了後、フリオ・ディアス陣営がギブアップを宣言。キース・サーマンがフリオ・ディアスに3ラウンド終了TKO勝ちを飾りました。

突然の幕切れでビックリしちゃいましたが、キース・サーマンがフリオ・ディアスを攻守に圧倒した試合でしたね。なお、34歳のフリオ・ディアスは試合後に引退を発表しています。2階級制覇を目指したフリオ・ディアスですが、無念のラストマッチになっちゃいましたね。でも、KOを狙って勝負に行った3ラウンドは見応えがありました。時代の流れを感じた新旧対決でした。

キース・サーマン対フリオ・ディアスの試合結果