ボクサーとして、プロモーターとして大活躍の「ゴールデンボーイ」
ホプキンス戦に敗れてから1年8ヶ月のブランクを経て、2006年5月、オスカー・デラホーヤは復帰戦でいきなり、リカルド・マヨルガの持つWBC世界スーパーウェルター級タイトルに挑戦。「この試合を含めて残り2試合で引退」を宣言して、背水の陣で挑みます。
「デラホーヤ不利」の下馬評を覆し、初回からダウンを奪い、6ラウンドTKO勝利で「強いデラホーヤ」をアピール。復帰戦を見事な勝利で飾り、王座に返り咲きます。デラホーヤの試合で一番興奮したのが、この復帰戦です。久しぶりに「強いデラホーヤ」を観ることができて、本当に嬉しかったです。
試合後、あと1試合で引退を公言しているデラホーヤのライトマッチの相手が「プリティボーイ」フロイド・メイウェザーになると正式に決定しました。全世界が待ち望んだ試合です。世界中のボクシングファンが見守る中、2007年5月、デラホーヤがラストマッチのリングに上がります。時空を越えるスピードを操る「プリティボーイ」にデラホーヤが勝つチャンスは限りなくゼロに近いだろうと思いながら、試合開始のゴングを聞きます。
なりふり構わず、あれだけ一生懸命前に出るデラホーヤを初めて観ました。「勝たせてあげたい」と拳を握り締め、応援したファンもたくさんいるでしょう。しかし、時代は「ゴールデンボーイ」ではなく、「プリティボーイ」を選んだのです。2-1の僅差の判定で、フロイド・メイウェザーが勝ち、デラホーヤが負けました。
デラホーヤは2007年、この1試合しか戦いませんでしたが、アメリカのスポーツ誌、「スポーツ・イラストレイティッド」によると、彼の年収は全プロスポーツ選手で第2位の5500万ドル(約60億円)だそうです(ちなみに、1位はタイガー・ウッズの約1億1200万ドルです)。
デラホーヤはボクサーとしてだけでなく、プロモーターとしても活躍しているので、単純なファイトマネーだけではありませんが、想像できないほどの収入です。これは現役ボクサーに夢を与える数字だと思います。ボクシングはそれほどビッグビジネスとして成り立つスポーツなのです。一説によると、デラホーヤの銀行の残高は250億円以上あるそうですが、それでも彼は「引退を撤回」して、まだ戦い続けることを選んだのです。
2008年にはフロイド・メイウェザーと再戦するという噂もあります(何とか実現して欲しいです!!!)。名誉も財産も持っているデラホーヤが何のために戦っているのかは本人以外わかりませんが、たぶんデラホーヤは単純にボクシングというスポーツが好きなんですね。
前人未到の6階級制覇を成し遂げた「ゴールデンボーイ」、オスカー・デラホーヤ。
ボクシング界の中心であり続ける「伝説の男」の戦いはまだまだ続き、彼が戦う姿こそ、世界中のボクシングファンに送る最高のプレゼントではないでしょうか?いつまでも彼の夢の続きを一緒に観ていきたいと願うボクシングファンは、管理人だけではないはずです。
オスカー・デラホーヤ (前編)を読む
オスカー・デラホーヤ (中編)を読む
オスカー・デラホーヤのプロフィール
本名 | オスカー・デラホーヤ |
誕生日 | 1973年02月04日 |
ニックネーム | ゴールデンボーイ |
戦績 | 45戦39勝30KO6敗 |
獲得タイトル |
|