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セルヒオ・マルチネス

世界中のボクシングファンを魅了する「最もエレガントなサウスポー」

アルゼンチン出身のセルヒオ・マルチネスは、圧倒的なスピードと目でよけ切るディフェンス技術、抜群の的中率を誇る技巧派のサウスポーです。

ニックネームは「驚異の男」。ニックネーム通りの驚異的なテクニックを駆使して世界中のボクシングファンを魅了しています。

セルヒオ・マルチネスのボクシングには「美しく勝つ」という美学が凝縮されています。スピードと目の良さを生かしてノーガードで相手のパンチをかわし、すかさず的確なパンチを叩き込んで反撃。相手が一発パンチを打つと、セルヒオ・マルチネスのパンチが三発返ってきます。

セルヒオ・マルチネスの構えは独特で、少し腰を落として頭を前に突き出し、対戦相手が「パンチが当たるんじゃないかな?」と思ってしまう距離をキープします。ところが、その独特の構えがトラップなんですね。

相手がパンチを打ち込むと、ボディワークでかわしてカウンターを叩き込むという戦術です。セルヒオ・マルチネスの独特の構えは「最も相手の攻撃をかわしやすく、最も相手にカウンターを打ち込みやすい構え」です。

セルヒオ・マルチネスの試合を観戦すると「打たせずに勝つ」という最も理想的なボクシングを体感することができるので、管理人はセルヒオ・マルチネスを「最もエレガントなサウスポー」と呼んでいます。

超絶テクニックとスピードを兼ね備え、しかもサウスポー。対戦相手からすると、一番厄介なボクサーで、伸び盛りのホープが最も対戦を避けたいボクサーですね。

「驚異の男」セルヒオ・マルチネスが初の世界タイトルを獲得したのは2008年10月。アレックス・ブネマと暫定王座決定戦を戦い、8ラウンド終了TKO勝ちで初の世界タイトルを獲得します。

人生の転機となった初の王座獲得。33歳で悲願の世界タイトルを手に入れ、この瞬間からセルヒオ・マルチネスの名前と実力が広く知られるようになります。

2009年2月には、2階級制覇を狙う強打のカーミット・シントロンを相手に初防衛に成功。世界中のボクシングファンが驚いた不可解な試合で、結果は引き分け防衛でしたが、内容はセルヒオ・マルチネスがカーミット・シントロンを圧倒していました。

2009年12月にはミドル級でポール・ウィリアムスと激突。世界中が注目するサウスポー対決はダウン応酬の末、ポール・ウィリアムスが勝利を手にし、セルヒオ・マルチネスは9年半ぶりに黒星を喫してしまいますが、評価を高めた内容でした。

プロ2敗目を喫したセルヒオ・マルチネスは2010年4月、スーパーウェルター級タイトルを保持したまま、ケリー・パブリックが持つミドル級タイトルに挑戦。7ラウンドにダウンを奪われるも、スピードとテクニックでケリー・パブリックのパワーを封じ込め、2階級制覇を達成します。

そして迎えた2010年11月。セルヒオ・マルチネスはポール・ウィリアムスと再び拳を交え、2ラウンド衝撃のKO勝ちでリベンジに成功。世界中のボクシングファンに「驚異の男」の実力をみせつけ、スーパースターの地位を手にします。

ポール・ウィリアムスを一撃で沈めたセルヒオ・マルチネスの左ストレートのカウンターはWBCの年間最高KO賞に選ばれ、セルヒオ・マルチネスはWBCの年間最優秀選手に選出されました。2010年のセルヒオ・マルチネスはマニー・パッキャオに匹敵する衝撃をボクシング界に与えたと思います。

勢いに乗るセルヒオ・マルチネスは2011年3月、全勝のセルゲイ・ジンジルクとミドル級で激突。接戦が予想されたテクニシャン対決でしたが、セルヒオ・マルチネスが自慢のスピードとテクニックを駆使して5度のダウンを奪います。セルゲイ・ジンジルクに8ラウンドTKO勝ちの快勝でした。

2011年10月には、全勝のダーレン・バーカーの挑戦を受けたセルヒオ・マルチネス。ガードを固めるイギリス人ホープに手を焼く場面もありましたが、最後は右フックでダーレン・バーカーをリングに沈め、11ラウンドKO勝ちで存在感をアピールしました。

連続KOを重ねるセルヒオ・マルチネスは2012年3月、マシュー・マックリンと対戦。結果は、WBCランキング1位のマシュー・マックリンを相手に2度のダウンを奪い、11ラウンド終了TKO勝ちを飾ります。セルヒオ・マルチネスの左ストレートのカウンターがマシュー・マックリンの夢を打ち砕いた試合でした。

ビッグマッチを希望するセルヒオ・マルチネスは2012年9月、メキシコが誇る若きスーパースターのフリオ・セサール・チャベス・ジュニアと激突。最終ラウンドにダウンを奪われ、大ピンチに陥りましたが、12ラウンド判定勝ちを飾り、新旧スーパースター対決で実力を証明しました。

メキシコが誇る若きスーパースターを撃破したセルヒオ・マルチネスは2013年4月、11年ぶりのアルゼンチン凱旋試合で無敗のマーティン・マレーと激突。8ラウンドにダウンを奪われる苦しい試合でしたが、12ラウンド判定勝ちをおさめ、故郷に錦を飾りました。

凱旋試合で防衛に成功したセルヒオ・マルチネスですが、ヒザと拳のケガを治療するため、長期休養を決意。2014年6月、4階級制覇を狙うミゲール・コットを迎え、1年1か月ぶりのリングに上がります。結果は、10ラウンドTKO負けで王座陥落。1ラウンドに3度のダウンを奪われ、序盤で最大の武器であるスピードを奪われた無念の完敗でした。

アルゼンチン、スペイン、アメリカを転戦し、33歳で初の世界タイトルを手にした遅咲きのスーパースター。美しいボクシングで世界中のファンを魅了する「最もエレガントなサウスポー」は逆境を乗り越え、再び世界の頂点に返り咲くことができるでしょうか?人生の岐路に立つ「驚異の男」の決断に注目しましょう。勝っても負けてもかっこいいボクサーの代表格です!

セルヒオ・マルチネスのプロフィール

誕生日 1975年2月21日
ニックネーム 驚異の男
戦績 56戦51勝28KO3敗2分
獲得タイトル
  • WBC世界スーパーウェルター級タイトル
  • WBC世界ミドル級タイトル
  • WBO世界ミドル級タイトル
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