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エイドリアン・ブローナー

抜群のスピードとパワフルな攻撃で新時代の扉を開けた「問題児」

アメリカ出身のエイドリアン・ブローナーは、抜群のスピードと強烈な連打を武器に無敗で世界チャンピオンの座を射止めたパワフルなスピードスターです。

ニックネームは「プロブレム」。日本語で「やっかいな存在、問題児」を意味する若きスーパースターは、自慢のスピードを最大限に生かしたボクシングで、文字通り「やっかいな存在」として対戦相手を混乱に陥れています。

エイドリアン・ブローナーの試合を観戦すると、5階級制覇チャンピオンのフロイド・メイウェザーを彷彿とさせるボクシングに出会うことができます。

前後左右に素早く動く華麗なステップワーク、L字ブロックとガードを使い分けるディフェンス技術は、フロイド・メイウェザーを参考にしていると思います。

一言で「フロイド・メイウェザーを参考にしている」ということは簡単ですが、「ボクシング史上最速のスピードスター」と呼ばれるフロイド・メイウェザーのボクシングを手本にすることは並大抵のことではないはずです。

体幹の強さ、優れたボディーバランス、パンチを出しながら12ラウンド動き続けられるスタミナ、そして、人並み外れた動体視力を兼ね備えたエイドリアン・ブローナーだからこそできる「究極のコピー」ですね。

エイドリアン・ブローナーの快進撃を支える秘密は、パンチのスピード!ガードの隙間を狙って鋭いパンチを上下に打ち分け、相手がひるんだところで爆発的な連打を打ち込んでフィニッシュします。アンドレ・ベルトを彷彿とさせる破壊力抜群のパワフルな連打は、エイドリアン・ブローナーの大きな魅力ですね。

圧倒的なスピードを巧みに操り、爆発的な攻撃で世界中のボクシングファンを魅了するエイドリアン・ブローナーは2008年5月にプロデビュー。アランテ・デイビスを相手に1ラウンドわずか32秒のKO劇を演じ、デビュー戦で白星を飾ります。

プロデビューから破竹の19連勝を記録したエイドリアン・ブローナーは2011年3月、元世界チャンピオンのダニエル・ポンセ・デ・レオンと対戦します。

世界中のボクシングファンが注目した新旧強打者対決は、スピードで上回るエイドリアン・ブローナーがダニエル・ポンセ・デ・レオンの強打を封じ込めて10ラウンド判定勝ち。一躍トップ戦線へ浮上します。

ダニエル・ポンセ・デ・レオンに勝利したエイドリアン・ブローナーは2011年6月、強豪のジェイソン・リッツォーと激突。「将来の世界チャンピオン」と期待されるエイドリアン・ブローナーとジェイソン・リッツォーの対戦は試合前から大きな話題となりました。

大熱戦が期待されたホープ対決。しかし、結果は、エイドリアン・ブローナーが1ラウンド衝撃のTKO勝ちでジェイソン・リッツォーを圧倒。潜在能力の高さを見せつけ、「どちらが将来の世界チャンピオンにふさわしいのか」を最高の形で証明しました。

ホープ対決に快勝したエイドリアン・ブローナーは2011年11月、空位のWBO世界スーパーフェザー級タイトルをかけてビセンテ・ロドリゲスと激突。スピードで圧倒したエイドリアン・ブローナーが3ラウンドKO勝ちを飾り、初の世界戦で世界タイトル奪取に成功しました。

プロデビューから22連勝で世界タイトル獲得したエイドリアン・ブローナーは2012年3月、指名挑戦者のエロイ・ペレスを迎えて初防衛戦を行います。結果は、エイドリアン・ブローナーが4ラウンドTKO勝ちでエロイ・ペレスを一蹴。ランキング1位の挑戦者を全く寄せつけない圧勝で初防衛に成功します。

勢いに乗るエイドリアン・ブローナーは2012年7月、「スーパーフェザー級のラストマッチ」を公言し、ランキング1位のビセンテ・エスコベドと激突。ところが、計量をクリアすることができず、試合前に王座を剥奪されてしまいます。

生まれ育ったオハイオ州シンシナティへ凱旋したエイドリアン・ブローナーにとって「前チャンピオン」としてリングに上がる不本意な試合でしたが、ビセンテ・エスコベドを5ラウンドTKOで撃破して面目躍如。地元ファンに「故郷のヒーロー」をアピールしました。

減量苦に悩むエイドリアン・ブローナーはライト級へ転向を表明。2012年11月、WBC世界ライト級チャンピオンのアントニオ・デマルコに挑戦し、圧巻のボクシングで2階級制覇を達成します。的確なコンビネーションブローが印象的な圧勝でした。

2階級制覇を達成したエイドリアン・ブローナーは2013年2月、タフなギャビン・リースを迎えて初防衛戦を行います。結果は、5ラウンドTKO勝ち。2階級制覇を目指したギャビン・リースから2度のダウンを奪う圧勝で、圧倒的な強さをアピールした初防衛戦でした。

快進撃を続けるエイドリアン・ブローナーは2013年6月、スーパーライト級を飛び越してウェルター級チャンピオンのポール・マリナッジに挑戦。結果は、12ラウンド判定勝ちで3階級制覇を達成。テクニシャンのポール・マリナッジをパワーでねじ伏せた勝利でした。

3階級制覇に成功したエイドリアン・ブローナーは2013年12月の初防衛戦でマルコス・マイダナと激突します。自信満々のエイドリアン・ブローナーでしたが、強打のマルコス・マイダナに2度のダウンを奪われ、結果は12ラウンド判定負け。序盤のダメージと迷いが最後まで重くのしかかった無念のプロ初黒星でした。

プロ初黒星を喫したエイドリアン・ブローナーは2014年5月、再起戦でカルロス・モリナと激突します。結果は10ラウンド大差の判定勝ち。ウェルター級からスーパーライト級へ階級を下げて4階級制覇を狙う若きスーパースターが復活をアピールした快勝でした。

再起戦で勝利を飾ったエイドリアン・ブローナーは2014年9月、地元のオハイオ州シンシナティでエマニュエル・タイラーと激突します。結果は、12ラウンド判定勝ち。エマニュエル・タイラーの粘り強いボクシングに苦しめられましたが、最終ラウンドにスマッシュ気味のアッパーでダウンを奪い、地元のファンに勝利をプレゼントしました。

凱旋勝利を手にしたエイドリアン・ブローナーは2015年3月、タフなジョン・モリナと対戦します。結果はエイドリアン・ブローナーの12ラウンド判定勝ち。右フックを打ち込もうとする粘り強く前進を続けるジョン・モリナにスピードの違いを見せつけて、3連勝を飾りました。

底知れぬ実力を開花させ、プロデビューからわずか3年半で世界タイトルを手中におさめたエイドリアン・ブローナー。無念のプロ初黒星を喫した若きスーパースターは挫折を乗り越え、再び「パウンド・フォー・パウンド」の頂点へ向けて走り始めることができるでしょうか?初めての敗北がエイドリアン・ブローナーにどんな影響を与えるのか、注目ですね!

エイドリアン・ブローナーのプロフィール

ニックネーム プロブレム(The Problem)
誕生日 1989年7月28日
戦績 32戦30勝22KO1敗1無効試合
獲得タイトル
  • WBO世界スーパーフェザー級タイトル
  • WBC世界ライト級タイトル
  • WBA世界ウェルター級タイトル
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