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ウラディミール・クリチコ

恵まれた体格から自慢の強打を打ち込む頭脳派ボクサー

ウラディミール・クリチコは、2008年2月に行われたスルタン・イブラギモフとのIBF・WBO世界ヘビー級王座統一戦を制した、ヘビー級のエースです。2メートルを越える長身から振り下ろされる強烈なパンチ(特に右ストレート)は「スティールハンマー」と呼ばれ、クリチコのニックネームの由来となっています。また、クリチコはボクサーとして異色の経歴の持ち主で、博士号を取得していることから「ドクター」と呼ばれることもあります。

クリチコが初の世界タイトルを獲得したのは2000年。ヘビー級としては珍しいサウスポーの技巧派チャンピオン、クリス・バードに12ラウンド判定勝ちし、WBO世界ヘビー級タイトルを奪取します。そして、ヘビー級の醍醐味とも言える力強さとヘビー級らしからぬ左ジャブの連打を持ち合わせるクリチコは一気にヘビー級戦線のトップに躍り出ます。

マイク・タイソンに完璧なKO勝利を収め、ヘビー級最強と呼ばれたレノックス・ルイスを倒せるボクサーはウラディミール・クリチコとビタリ・クリチコ(ウラディミール・クリチコの兄)のクリチコ兄弟しかいないと言われるほど、世界的な評価を獲得しますが、2003年にコーリー・サンダースを迎えた6度目の防衛戦でまさかの2ラウンドKO負けを喫し、WBO世界ヘビー級タイトルを失ってしまいます。

さらに、2004年4月には当時空位だったWBO世界ヘビー級タイトルをレイモン・ブリュスターと争いますが、クリチコ有利の声が圧倒的に多い中、まさかの5ラウンドTKO負け。世界戦に2試合連続KO負けを喫したことで、クリチコの打たれ弱さやスタミナ不足を指摘するボクシング評論家が増え、それらの指摘はヘビー級エースと呼ばれるようになった今でも根強く残っています。

管理人が考えるクリチコの弱点は、打たれ弱さやスタミナ不足ではなく、勝負勘の悪さです。クリチコは慎重に慎重を重ねて試合を運んでいくタイプのボクサーなので、試合を決められる場面で勝負せず、逆転で敗れてしまうことがあります。ただ、最近は勝負どころで仕掛ける姿勢が見られるようになり、一気に決められる怖さは相手にとって間違いなく脅威です。右ストレートの威力と左ジャブの使い方はヘビー級で一番上手いボクサーなので、勝負勘さえ問題なければ、ヘビー級タイトルをすべて統一できるポテンシャルを秘めています。

2008年のヘビー級戦線はクリチコを中心に動いていくでしょう。最大のライバルはWBC世界ヘビー級チャンピオン、「ナイジェリアの悪夢」サミュエル・ピーターです。クリチコとピーターは以前一度戦って、12ラウンド判定でクリチコが勝利を収めていますが、3度もダウンを奪われる苦しい展開でした。両者の再戦は時間の問題だと思います。早ければ2008年の年末にも両者の再戦があるかもしれません。そして、クリチコとピーターの再戦で勝ち残ったチャンピオンが世界ヘビー級最強のボクサーと考えるのは管理人だけではないでしょう。

ボクシングファンなら誰でもクリチコが強いボクサーだということを知っています。ボクシングファンなら誰でもクリチコが上手いボクサーだということも知っています。強くて上手いクリチコに期待することは、アグレッシブな戦いでヘビー級の絶対王者に君臨し続けること。強くて上手いクリチコは、打たれ弱さやスタミナ不足を指摘する一部のボクシング評論家の評価を覆らせることができるのか?ヘビー級最強の称号は、クリチコが手を伸ばせば届く位置まで来ています。

ウラディミール・クリチコのプロフィール

本名 ウラディミール・クリチコ
誕生日 1976年03月25日
ニックネーム スティールハンマー
戦績 56戦53勝47KO3敗
獲得タイトル
  • アトランタ五輪スーパーヘビー級金メダル
  • IBF世界ヘビー級タイトル
  • WBO世界ヘビー級タイトル
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