カリブが誇る名勝負製造機!攻防兼備の理想型ボクサー
プエルトリコ出身のミゲール・コットは、管理人が熱烈に応援しているボクサーです。ミゲール・コットはデビュー当時から巧みなディフェンスを誇るボクサーとして注目されてきました。そして、試合を重ねるごとに攻撃的なボクシングを身につけ、着実に強くなってきたボクサーなんです。
デビュー当時のミゲール・コットは、強いボクサーではなく、うまいボクサー。最近は「強いコット」のイメージが定着していますね。
ミゲール・コットがボクシングを始めたきっかけは、なんとダイエット。肥満体質を改善するため、ボクシングを始めたところ、トレーナーがミゲール・コットのボクシングセンスを見抜き、そのままプロボクサーになったんです。
管理人が考えるミゲール・コットの魅力は、勝負どころをかぎ分ける能力と危険を恐れず戦うスタイルです。力強いコンビネーション、鉄壁のディフェンスなど、特筆すべき技術的な能力を数多く持っていますが、ミゲール・コットほど勝負どころをかぎ分ける能力に優れたボクサーはボクシング界でも数えるほどしか存在しないと思います。
ミゲール・コットが初の世界タイトルとなるWBO世界スーパーライト級タイトルを獲得したのは2004年9月。圧倒的な強さでスーパーライト級タイトルを6度防衛後、2階級制覇となるWBA世界ウェルター級タイトルを2006年12月に獲得します。
1年に1、2回しかタイトルマッチを行わない世界チャンピオンが多い中、当時のミゲール・コットは年間3、4回のタイトルマッチを精力的にこなしていました。相手に打たせないディフェンスを誇るボクサーにしかできないファイトプランですね。しかも、対戦相手はシェーン・モズリー、ポール・マリナッジ、ザブ・ジュダー、カルロス・キンタナ、リカルド・トーレスなど強敵ばかりでした。
強敵でも決して逃げることなく、パンチを打ち込もうとするボクシングで、タイトルを防衛し続けるミゲール・コットのボクシングはめちゃめちゃ魅力的です。
ときどきまともにパンチをもらってグロッキーになりながらも、手数で勝負して相手を打ち倒すボクシングこそ、ミゲール・コットが目指すボクシングの美学なのでしょう。そして、ミゲール・コットが持つボクシングの美学には勝敗を超越したボクシングの原点が見え隠れするのです。
2008年7月、アントニオ・マルガリートにTKO負けでプロ初の黒星、2009年11月にはマニー・パッキャオに12ラウンドTKO負けで2敗目を喫してしまいましたが、ミゲール・コットに対する管理人の評価が変わることはありません。
むしろ、多くの世界チャンピオンが勝負を避けてきたアントニオ・マルガリートと戦ったミゲール・コットの姿勢を高く評価しています。
たとえ負けても勇敢なファイトスタイルを支持するボクシングファンから絶大な人気を誇るミゲール・コットは、2010年6月、再起戦で3階級制覇をかけてユーリ・フォアマンに挑戦。無敗チャンピオンのユーリ・フォアマンを序盤から圧倒し、9ラウンドTKO勝ちで見事3階級制覇に成功します。
3階級制覇を成し遂げた「カリブの英雄」は2011年3月、リカルド・マヨルガに12ラウンドTKO勝ちで初防衛に成功。そして迎えた2011年12月、プロ初黒星を喫した宿敵のアントニオ・マルガリートと再び拳を交えます。
再戦の結果は、ミゲール・コットがアントニオ・マルガリートに9ラウンド終了TKO勝ち。因縁の相手にリベンジを果たします。会場に詰めかけた満員のファンがミゲール・コットに惜しみない拍手を送った瞬間でした。
宿敵にリベンジを果たしたミゲール・コットは2012年5月にフロイド・メイウェザーと激突。世界中のボクシングファンが注目した夢のスーパースター対決で、序盤から怒涛の攻撃を仕掛けてフロイド・メイウェザーをロープへ追い詰め、「史上最速のスピード」を封じ込めようとします。
被弾を覚悟した捨て身の攻撃で「パウンド・フォー・パウンド」フロイド・メイウェザーに果敢に挑んだミゲール・コット。しかし、最後までフロイド・メイウェザーの鉄壁のディフェンスを打ち破ることはできず、12ラウンド判定負け。2人のスーパースターが死力を尽くした激闘に会場から大きな拍手が降り注いだ名勝負でした。
納得の敗戦から再起を目指すミゲール・コットは2012年12月、全勝チャンピオンのオースティン・トラウトに挑戦。再起戦で王座返り咲きを目指しましたが、サウスポーのオースティン・トラウトに攻撃をさばかれ、12ラウンド判定負け。持ち味を完全に消された屈辱の敗戦でした。
2連敗で崖っぷちに追い込まれたミゲール・コットは2013年10月に2度の世界タイトル挑戦経験を持つデルビン・ロドリゲスと対戦。結果は、圧巻の3ラウンドTKO勝ち。序盤から強烈なプレッシャーをかけ、得意の左フックで試合を決めた理想的な復活劇でした。
圧巻の復活を果たしたミゲール・コットは2014年6月、プエルトリコ出身のボクサーとして初の4階級制覇をかけて、WBC世界ミドル級チャンピオンのセルヒオ・マルチネスに挑戦します。結果は、10ラウンドTKO勝ち。1ラウンドに3度のダウンを奪い、一気に主導権を握り、百戦錬磨のセルヒオ・マルチネスに反撃のチャンスを与えなかった完璧な4階級制覇でした!
負けないボクシングに徹して世界タイトルを獲得し、防衛し続けるボクサーはたくさんいます。しかし、断固たるボクシングの美学と信念を持ってリングに上がり、自分だけの戦いを貫けるボクサーは数えるほどしかいません。
だからこそ、ミゲール・コットのボクシングはファンを魅了するのだと思います。プロの世界で生き抜くため、勝敗を最優先して、世界タイトルを獲得することは間違いなく大切です。しかし、プロボクサーであることを忘れたチャンピオンをヒーローだと思ったことは一度もありません。
「プロボクサーの価値は、ファンが期待する試合を実現し、ファンがお金を払って観るに値する試合ができるかどうかにかかっていると思う。私はこれからも世界中のボクシングファンのために戦いたい。そして、彼らに大きな感動と興奮を与えることができたら幸せだ」
ボクシングの世界で、負けるかもしれない「危うさ」と「かっこよさ」は紙一重です。紙一重の美学を追求している世界最高のボクサーがミゲール・コットなんです。自分のボクシングを貫く強さこそ、ミゲール・コット最大の魅力。これからもずっとミゲール・コットのボクシングの美学を楽しみたいです!
ミゲール・コットのプロフィール
出身 | プエルトリコ |
誕生日 | 1980年10月29日 |
戦績 | 43戦39勝32KO4敗 |
獲得タイトル |
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