ウェルター級10回戦
WBC世界 ウェルター級12位 |
アルツロ・ガッティ(カナダ) 戦績:48戦40勝31KO8敗 |
アメリカ同級 | アルフォンソ・ゴメス(メキシコ) 戦績:21戦16勝7KO3敗2分 |
試合内容
アメリカでオスカー・デラホーヤに次ぐ人気を誇る「激闘王」、アルツロ・ガッティ。2006年7月、3階級制覇を目指し、カルロス・バルドミールの持つWBC世界ウェルター級タイトルに挑んで9回TKO負けを喫してから、約1年ぶりの復帰戦です。
前回は、挑戦者アルフォンソ・ゴメスと同じタイプのバルドミールに対して、乱打戦の末、打ち負けた感があります。ノーガードで戦うガッティは、手数が少ないと、どうしても打ち負けてしまうので、約1年ぶりの復帰戦となるガッティがどれだけ手数を出せるかがポイントです。
試合は序盤から前回のバルドミール戦を思わせる内容でした。ガッティは自分が想像していた以上に体が動かなかったのか、持ち味の手数が少ないだけでなく、パンチをかわすことができず、顔面、ボディへまともにもらう場面が目立ち、ダメージが蓄積されていきます。
対戦相手のアルフォンソ・ゴメスは、パンチのキレが素晴らしく、上下に打ち分けるコンビネーションが面白いように決まります。ガッティが試合を沸かせたのは、ゴメスの連打をかわした場面だけで、強打を打ち込み、観客を魅了してきたガッティ本来の姿はありませんでした。
7ラウンド、ゴメスの連打を食らったガッティが前のめりにダウン。試合はそのままストップされ、ゴメスの大金星となりました。そして、試合後、ガッティは現役引退を表明。
ミッキー・ウォード、アイバン・ロビンソン、オスカー・デラホーヤ、フロイド・メイウェザーなど数々の名ボクサーと17年に渡って激闘を演じてきたアルツロ「サンダー」ガッティ。
距離を取りながら戦うボクサーが増える中、「不器用な激闘王」の戦いはボクシングの原点にある楽しさを教えてくれました。ガッティの試合を観て、ボクシングが好きになったファンはたくさんいると思います。「誰よりも勇敢に戦ったボクサー」、ガッティ。本当にお疲れ様でした。
試合結果
試合結果 | アルフォンソ・ゴメスが7ラウンドTKOで勝利。ガッティは試合後引退を発表し、この試合が引退試合となりました。 |