年内にも内藤大助チャンピオンへ挑戦の意向
亀田興起選手にとって実に8ヶ月ぶりとなる復帰戦。2007年10月に行われた内藤大助選手と弟、亀田大毅選手の世界戦で問題となった反則騒動で謹慎を余儀なくされた亀田興毅選手ですが、今回の復帰戦は1ラウンドに左ストレートでダウンを奪うなど、申し分のない試合内容だったと思います。
亀田興毅選手の生命線とも言える出入りのスピードは健在ですし、上下のコンビネーションもよく決まっていました。特に、カウンターのタイミングは見事で、やはりボクシングセンスはさすがです。対戦相手のレクソン・フローレスはWBO世界ライトフライ級2位にランキングされるタフなボクサーで、KOこそできませんでしたが、管理人の採点では、亀田興毅選手が全ラウンドでポイントを取っていたと思います。
8ヶ月ぶりの復帰戦にも関わらず、ボクシング勘(試合勘)が落ちていなかったのは、日頃から十分なトレーニングをつんでいる証拠だと思います。21歳の青年が周囲の雑音に惑わさせることなく、集中して練習を続けることは大変難しいと思うのですが、それを確実にこなせるのは亀田興起選手の大きな強みです。ただ、気がかりな点が少しあったのも事実。特に接近戦で左ガードが下がり、相手の右フックをまともにもらってしまう悪い癖は、今後2階級制覇を狙う上で絶対に克服したい点ですね。
試合後、あと1、2試合はさんで世界タイトル挑戦の意向を表明した亀田興起選手。ターゲットはWBC世界フライ級チャンピオンの内藤大助選手です。弟、亀田大毅選手が圧倒的な判定負けを喫し、亀田興起選手自身も謹慎を余儀なくされた因縁の相手ですが、もし両者の対決が実現すれば、2000年に行われた畑山隆則選手対坂本博之選手以来の白熱した日本人対決となるでしょう。日本人最年長チャンピオン、内藤選手が自己記録を更新するのか?亀田興起選手が2階級制覇を達成するのか?楽しみな対決です。