ライトヘビー級12回戦
元4団体統一 世界ミドル級チャンピオン |
バーナード・ホプキンス(アメリカ) 戦績:57戦50勝32KO5敗1分1無効試合 |
元4階級制覇 チャンピオン |
ロイ・ジョーンズ(アメリカ) 戦績:60戦54勝40KO6敗 |
試合内容
元4団体統一世界ミドル級チャンピオンのバーナード・ホプキンスと元4階級制覇チャンピオンのロイ・ジョーンズが17年ぶりに激突します。バーナード・ホプキンスは45歳、ロイ・ジョーンズは41歳、今もなお「戦う伝説」として、ボクシング界に君臨する両雄。1993年に行われた初対決では、ロイ・ジョーンズが判定勝利を収め、初の世界タイトルを奪取しています。17年越しの再戦を制するのは、リベンジに燃えるバーナード・ホプキンスか?100年に1度の偉業を成し遂げたロイ・ジョーンズか?「伝説」と呼ばれる2人が因縁の再戦に挑みます。
試合は立ち上がりからバーナード・ホプキンスのペースで進みます。体格で勝るバーナード・ホプキンスはプレッシャーをかけながら距離を詰め、ロイ・ジョーンズをロープへ追い詰めると、左右のフックを顔面、ボディーへ打ち分けます。1ラウンドから一気に主導権を握ろうとするところは、さすが百戦錬磨のバーナード・ホプキンスですね。
一方のロイ・ジョーンズは、バーナード・ホプキンスのプレッシャーを感じているのか、手数が少なく、バーナード・ホプキンスに距離を詰められては、ロープに押し込まれ、連打を浴びる苦しい展開。ガードを上げて、クリーンヒットこそ免れていますが、反撃の糸口を掴むことができません。
「ホプキンスは本当に45歳?めちゃめちゃ体がキレてるよ。全盛期のスピードを失ったロイ・ジョーンズはホプキンスの動きに全くついて行けないなあ」というのが、序盤を観た率直な感想です。今なお、テレビ画面から力強さが伝わってくるバーナード・ホプキンスに対して、ロイ・ジョーンズは「衰えちゃったなあ」という感じが否めません。近年、KO負けが増えてきたロイ・ジョーンズはダメージが蓄積し、抜けきっていない感じがします。
試合はバーナード・ホプキンスのペースで進み、迎えた6ラウンド終了間際、ロイ・ジョーンズの左フックが、バーナード・ホプキンスの後頭部をとらえ、バーナード・ホプキンスがその場にしゃがみ込み、後頭部を押さえたまま、苦悶の表情を浮かべます。すると、試合再開後、ラビッドパンチに激怒したバーナード・ホプキンスが猛然とロイ・ジョーンズに襲いかかり、左右のパンチを連打!
怒りがおさまらないバーナード・ホプキンスは、ゴングが鳴ってもパンチを打ち続け、レフェリーのトニー・ウィークスが体を張って両者を分けようとします。「ホプキンスは明らかに確信犯だよ」と試合の行方を見守っていると、両陣営がリングインして入り乱れ、会場は一触即発の緊張感に包まれます。バーナード・ホプキンス陣営もロイ・ジョーンズ陣営もかなり熱くなっていますね。
一気にヒートアップした両者ですが、7ラウンドに入ると、お互い冷静さを取り戻します。その後は、駆け引きに勝るバーナード・ホプキンスがロイ・ジョーンズからカウンターを奪う展開が続き、バーナード・ホプキンスのペースで12ラウンド終了。判定の末、バーナード・ホプキンスがロイ・ジョーンズに勝利し、17年ぶりの再戦でリベンジに成功しました。
「伝説」と呼ばれるバーナード・ホプキンスとロイ・ジョーンズですが、現状の戦力を考えると、バーナード・ホプキンスのほうが一枚も二枚も上手だったようです。スピードが衰え「最大の武器」を失ってしまったロイ・ジョーンズは、これまで蓄積したダメージの影響もあるのか、力強さやキレがなく、バーナード・ホプキンスの思うままに試合を支配されてしまいました。「めちゃめちゃ強かったロイ・ジョーンズがボロ負けする姿」を観ると、悲しいような、寂しいような気持ちになりますね。2人の「伝説のボクサー」が歩んだ17年という月日を痛感した試合でした。
試合結果
試合結果 | バーナード・ホプキンスが大差の判定勝ちで再戦に勝利。17年越しのリベンジに成功しました。 【公式ジャッジの採点結果】
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