ヘビー級10回戦
IBFランキング1位 | アレクサンデル・ポペトキン(ロシア) 戦績:18戦全勝13KO |
メキシコ同級 | ファビエル・モーラ(メキシコ) 戦績:29戦22勝18KO5敗1分1無効試合 |
試合内容
回転の速い連打で全勝街道を突き進むアレクサンデル・ポペトキンが、メキシコ出身のタフなファイター、ファビエル・モーラと激突するヘビー級ノンタイトルマッチです。「次期世界チャンピオン」の呼び声が高いアテネ・オリンピックの金メダリスト、アレクサンデル・ポペトキンに注目ですね。
試合は立ち上がりからアレクサンデル・ポペトキンのペースで進みます。アレクサンデル・ポペトキンは上半身を細かく振りながら、ファビエル・モーラのパンチをかわすと、すかさずステップインして、回転の速い左右のフック、アッパーを連打!特にガードの真ん中を突き上げる右アッパーがいいですね。
「ポペトキンのスピードがモーラを完全に上回っているよ。これは早いラウンドのKOがあるかも」と思っていると、ラウンド中盤、アレクサンデル・ポペトキンが飛び込んで左フックを一閃!このパンチがファビエル・モーラのアゴをとらえ、巨漢のファビエル・モーラがバタンとダウンします。
「ポペトキンがこの試合初めて打ったロングのパンチがまともに当たったよ。モーラは立てるかな?」とファビエル・モーラの状態を確認する管理人。何とか立ち上がったファビエル・モーラですが、ダメージはめちゃめちゃ深そうです。
一気に畳みかけるアレクサンデル・ポペトキンは、ファビエル・モーラをロープへ詰め、コンパクトな左右のフック、アッパーを連打!アレクサンデル・ポペトキンは大振りをせず、急所を確実にとらえる教科書のようなボクシングで、ファビエル・モーラにダメージを与えます。
「ポペトキンのラッシュはすごいなあ。タフなモーラだから耐えられたけど、並のボクサーなら試合をストップされてるよ」と改めてアレクサンデル・ポペトキンの回転の速い連打に驚く管理人。打ち出したら止まらないアレクサンデル・ポペトキンのボクシングを観ていると、マイク・タイソンを思い出しますね。
2ラウンドに入ると、アレクサンデル・ポペトキンが猛攻を仕掛け、ファビエル・モーラに襲いかかります。コンパクトな左右のフックを中心にダメージを与え、左ジャブから右ストレートのワンツーで、この試合2度目のダウンを奪います。
「うわ、完全にポペトキンのペースになっちゃったなあ。モーラは顔面が腫れ上がるほどのダメージだよ」と思っていると、2分すぎ、ファビエル・モーラの右フックがアレクサンデル・ポペトキンのテンプルをとらえ、アレクサンデル・ポペトキンがリングにヒザをつきます。
「ありゃ、ポペトキンがダウンしちゃった」と思ったのですが、レフェリーの判断はスリップダウン。レフェリーによってはダウンを取る際どい判定でしたが、立ち上がったアレクサンデル・ポペトキンは冷静に試合を建て直し、ファビエル・モーラにラッシュを浴びせます。さきほどの右フックがまだ効いている感じはしますが、アレクサンデル・ポペトキンは主導権を渡さないよう上手く戦っていますね。
その後もアレクサンデル・ポペトキンがスピードと手数でファビエル・モーラを圧倒する展開が続き、迎えた5ラウンド。アレクサンデル・ポペトキンがファビエル・モーラをロープへ詰め、強烈な左フックから左右のショートを連打し、最後は左フックで3度目のダウンを奪います。ファビエル・モーラが倒れた瞬間、レフェリーが試合をストップし、アレクサンデル・ポペトキンが5ラウンドTKO勝ちで連勝を19に伸ばしました。
アレクサンデル・ポペトキンの強さ、速さが際立った試合でしたね。ヘビー級とは思えない速射砲のような連打はアレクサンデル・ポペトキン最大の武器で、打ち始めたら止まらない凄まじさがあります。アレクサンデル・ポペトキンのターゲットは、IBF・WBOチャンピオンのウラディミール・クリチコなので、懐へ飛び込めるか分かりませんが、もし懐へ飛び込むことができれば「もしかすると…」と密かな期待を抱かせてくれるボクサーですね。
試合結果
試合結果 | アレクサンデル・ポペトキンが5ラウンドKO勝ちで全勝をキープ。 |