充実の戦いぶり!ウラディミール・クリチコが語る強さの秘密は?
2012年3月3日(日本時間3月4日)、「ヘビー級最強」の呼び声が高いウラディミール・クリチコがクルーザー級を制した実績を持つジャン・マルク・モルメクを第二の故郷ドイツに迎えて防衛戦を行います。いよいよ対決が迫ってきましたね!
ウラディミール・クリチコはWBA、IBF、WBOの3本のベルトを持つヘビー級の絶対王者。兄のビタリ・クリチコがWBCのベルトを持っているので、クリチコ兄弟はヘビー級の主要4団体のベルトをすべて手にしています。兄弟ボクサーはたくさんいますが、クリチコ兄弟が達成した偉業は「最初で最後の伝説」になるかもしれませんね。
絶対的な強さでヘビー級に君臨するウラディミール・クリチコが、今回の防衛戦で拳を交える挑戦者はジャン・マルク・モルメク。クルーザー級でチャンピオンに輝いた実績を持つパワーとスピードを兼ね備えたボクサーです。ウラディミール・クリチコが2004年に負けたレイモン・ブリュスターに似たタイプですね。
「不安定だった頃のウラディミールなら、モルメクにチャンスがあるかも」とジャン・マルク・モルメクが勝利を手にする光景が浮かぶのですが、盤石の戦いをみせる最近のウラディミール・クリチコの充実ぶりを考えると、「ウラディミールが圧倒的に有利だよね」と思っちゃいますね。
【Photo:The Ring Magazine】
管理人と同じ考えを持つボクシングファンが多いようで、試合前のオッズは「ウラディミール・クリチコが40対1で有利」と出ています。「40対1って、最近のオッズで一番開いたんじゃない?」と呆然とする管理人。
オッズは実力や戦績だけでなく、人気や期待感も加味されるので、ウラディミール・クリチコとジャン・マルク・モルメクにこれほどの差があるとは思えませんが、世界中のボクシングファンが「ウラディミール・クリチコ有利」と予想していることは事実のようです。
ボクシングファンの予想は「ウラディミール・クリチコ有利」。しかし、ウラディミール・クリチコ本人は楽観ムードを戒め、「モルメクは、最も経験豊富なボクサーのひとり。パンチもテクニックもある。しかも、インテリジェンスな戦いができる。体格差はアドバンテージにならないよ」とジャン・マルク・モルメクを警戒しています。
「モルメクは私を打ち倒すためにあらゆる手を尽くしてくるだろう。彼はアグレッシブで優れたボクサーだよ」とジャン・マルク・モルメクをリスペクトするウラディミール・クリチコ。しかし、一方で「KOチャンスがあれば、打ち倒したい」と宣言しています。
「序盤から主導権を握りたいね。試合を長びかせるつもりはないよ」と自信満々のウラディミール・クリチコ。数々の強豪を打ち倒し、ヘビー級屈指の攻撃力が注目されるウラディミール・クリチコですが、「ディフェンス技術の向上がクリチコ兄弟のボクシングを支えている」と考えているようです。
「ボクシングというスポーツで大切なことは、パンチを打ち込むことだけじゃない。パンチをもらわないことも大切なんだ。私も兄もディフェンス技術を向上させることで、ヘビー級のタイトルを防衛し続けてきた。80%を超えるKO率が証明してくれるように、パンチも強烈なほうだと思うけどね」と強さの秘密を語っています。
盤石の戦いでヘビー級タイトルを守り続けるウラディミール・クリチコが防衛回数を伸ばすのでしょうか?それとも、2階級制覇を目指すジャン・マルク・モルメクの強打がウラディミール・クリチコに届くのでしょうか?強打者対決は日本時間の3月4日ゴングです!