ウェルター級12回戦

ポール・マリナッジ対パブロ・セサール・カノの試合内容

2階級制覇を達成したWBA世界ウェルター級チャンピオンのポール・マリナッジがWBA暫定世界スーパーライト級チャンピオンのパブロ・セサール・カノと激突するチャンピオン対決です。左ジャブから攻撃を組み立てるボクサー同士の楽しみな対戦ですね。

「玄人好みだけど、接戦になりそうなタイトルマッチだよ」と期待していたのですが、挑戦者のパブロ・セサール・カノがまさかの減量失敗。この瞬間、タイトルマッチからノンタイトルマッチへ変更され、水が差されてしまいます。

そんなこんなで、この試合はポール・マリナッジの応援を決意。地元ニューヨーク州ブルックリンに凱旋したポール・マリナッジは、手数の多いパブロ・セサール・カノを退け、勝利を手にすることができるでしょうか？

試合は、ポール・マリナッジとパブロ・セサール・カノが左ジャブを突きながら攻撃を組み立てる予想通りの展開でスタートします。前に出ながら連打につなげたいパブロ・セサール・カノに対して、ポール・マリナッジは距離を取りながらカウンターを狙っているようです。

【Photo:The Ring Magazine】

2ラウンドに入ると、ポール・マリナッジが左ジャブの手数を増やしながら、積極的にパンチを打ち込み、迎えた2ラウンド終盤。ポール・マリナッジの鋭いパンチで、パブロ・セサール・カノが左目付近をカット！まぶたが腫れ、血が流れます。

「うわ、思ったより傷が深いかも。パンチによるカットなんで、レフェリーストップも考えられるね」とパブロ・セサール・カノの傷口をチェックする管理人。3ラウンドに入ると、ポール・マリナッジが積極的にパンチを打ち込み、一気に主導権を握ろうとします。

一方、パブロ・セサール・カノは左フックと右ストレートを中心に「左ジャブの次のパンチ」を当てるため、距離を詰めて負けじと応戦。「カットの影響で距離感が悪くなるかも」と心配していたのですが、予想以上にパンチが当たっていますね。

【Photo:The Ring Magazine】

試合中盤に入ると、パブロ・セサール・カノがポール・マリナッジのパンチに耐えながら我慢して距離を詰めます。左ジャブだけでパブロ・セサール・カノの前進を止めることができないポール・マリナッジは右ストレートを多用して、距離を保とうとします。

しかし、パブロ・セサール・カノがガムシャラに突進を続け、プレッシャーに耐えきれなくなってきたポール・マリナッジがクリンチする場面が増えてきました。ポール・マリナッジがクリンチをするときは、本当に苦しいときなので、試合がわからなくなってきましたね。

「マリナッジのパンチでカノが止まらなくなってきたね。マリナッジだけじゃなくて、カノも苦しいはずだけど、精神的にはマリナッジのほうが苦しいかも。終盤勝負になりそうだぞ」と緊迫の試合展開に息をのむ管理人。

【Photo:The Ring Magazine】

お互いに疲れが見え始めた11ラウンド終盤、試合が大きく動きます。パンチを連打しながら前進を続けるパブロ・セサール・カノが右ストレートをポール・マリナッジのアゴに打ち込み、ポール・マリナッジがダウン！パブロ・セサール・カノの攻撃がついに実を結びました。

「マリナッジが足にきてる！これは危ないよ」と最大の武器であるフットワークを奪われたポール・マリナッジの状態を確認する管理人。何とかクリンチでピンチを脱出したポール・マリナッジですが、ダメージはありますね。

運命の最終ラウンドはパブロ・セサール・カノが猛然とポール・マリナッジに襲いかかりますが、左ジャブとクリンチとフットワークを使いながら、ポール・マリナッジが何とか耐え抜き、試合終了のゴング。勝敗は3人のジャッジに委ねられます。

結果は2人のジャッジがポール・マリナッジ、1人のジャッジがパブロ・セサール・カノを支持。ポール・マリナッジが大接戦の末、パブロ・セサール・カノに12ラウンド判定勝ちを飾り、チャンピオン対決に勝利しました。

【Photo:The Ring Magazine】

いやー、めちゃめちゃきわどい試合でしたね。序盤の展開で「このままマリナッジが逃げ切りそうだなあ」と思っていたのですが、終盤にかけて、パブロ・セサール・カノが驚異の追い上げで粘り、大接戦になりました。

もしパブロ・セサール・カノが計量をクリアしていたら、再戦が濃厚な試合だと思うのですが、リマッチは微妙かもしれませんね。勝ったポール・マリナッジの苦しそうな表情が印象に残った試合でした。スタミナがいつもより早く切れた感じがしたので、何かあったのかな？

ポール・マリナッジ対パブロ・セサール・カノの試合結果