夢と散った若きスター!サウル・アルバレスとエイドリアン・ブローナーの復活は?
各階級の主役となるボクサーの高齢化が進み、新旧交代の荒波が押し寄せているボクシング界。2012年の大みそかに「来年は『新旧交代』をキーワードにボクシングを楽しもう」とワクワクしていた素人ファンにとって、2013年は驚きの1年でした。予想より新旧交代が進まなかったんです。
管理人が「新旧交代」を激しく期待した2人の若きスーパースターは「メキシコの至宝」サウル・アルバレスと「新時代の天才」エイドリアン・ブローナー。サウル・アルバレスはオースティン・トラウトに快勝、エイドリアン・ブローナーはポール・マリナッジを撃破して3階級制覇を達成し、それぞれ運命の大一番を迎えます。
2013年9月、サウル・アルバレスが、ボクシング界の頂点に君臨する「パウンド・フォー・パウンド・キング」フロイド・メイウェザーに挑戦。両雄の対戦が決まった瞬間から「もしカネロ(サウル・アルバレスのニックネーム)が勝ったら、最も美しい形で『ボクシング界の新しい顔』が誕生するんじゃない?最高のシナリオだよ」と決戦の日を心待ちにしました。
【Photo:Showtime】
結果は、サウル・アルバレスの完敗。試合前「悪役」に徹したフロイド・メイウェザーは試合後に「カネロは才能あるボクサーだ。必ず復活するぜ。スーパースターにふさわしい逸材だよ」と紳士的なコメントを発表。「スーパースターの扉」をあと一歩のところで開けなかったサウル・アルバレスは唇を噛み締めながら、うつむくことが精一杯でした。
サウル・アルバレスが初黒星を喫した3か月後の2013年12月、3階級制覇を達成したエイドリアン・ブローナーがウェルター級タイトルの初防衛戦を行います。挑戦者は、アルゼンチンが誇る「生粋の倒し屋」マルコス・マイダナ。「新時代の天才」エイドリアン・ブローナーが「スーパースターの扉」を開ける記念すべき試合となるはずでした。
【Photo:Showtime】
しかし、結果はエイドリアン・ブローナーの12ラウンド判定負け。2度のダウンを奪われたエイドリアン・ブローナーにプロ初黒星がカウントされた衝撃の完敗でした。「新時代の旗手」と期待された2人の若きスーパースター。期待通りの活躍で幕を開けた2013年でしたが、新旧交代を果たせなかった悔しさを胸に新しい年を迎えることになりました。
プロ初黒星を喫したサウル・アルバレスとエイドリアン・ブローナーですが、「2014年に期待する若きスーパースターは誰?」と質問されたら、迷わずサウル・アルバレスとエイドリアン・ブローナーの名前を挙げます。戦績にカウントされた「1敗」が、サウル・アルバレスとエイドリアン・ブローナーを覚醒させる気がするので、実は、めっちゃ楽しみです。
ボクシング界の頂点へ向けて再出発する「優等生」のサウル・アルバレスと「問題児」のエイドリアン・ブローナー。2014年は、正反対の特徴を持つ2人の若きスーパースターが復活を果たし「ネクスト・ジェネレーションの勢い」が新しいビッグマッチの到来を告げるといいなあ。2014年は「スーパースター」をキーワードにボクシングを楽しみたいです!