ノニト・ドネア「ビック・ダルチニャンの長所も短所も6年前と変わらない」
世界中のボクシングファンに衝撃を与えた閃光が再び静寂を引き裂くのでしょうか?4階級制覇の実績を誇る「フィリピンの閃光」ノニト・ドネアが11月9日(日本時間11月10日)に6年ぶりの再戦で拳を交えるビック・ダルチニャンの印象を交えながら、再起戦にかける思いを語りました。
「ダルチニャンのボクシングは6年前と全く変わってないね。彼はいつも『レイジングブル』なんだ。アグレッシブに攻めて、強いパンチを打ち込もうとするボクシングこそ、ダルチニャン唯一のスタイルだね。体重が増えたことで、パンチの破壊力がアップしたことは確実だよ」
「でも、ボクシングはパワーを競うスポーツじゃないんだ。彼の弱点は6年前と何も変わらない。強いパンチを打ち込もうと、必要以上にアグレッシブに攻め続けるボクシングが、ダルチニャンの長所であり、短所であると言えるんじゃないかな?私は6年前と同じように冷静に戦いながら、必要なタイミングでパンチを打ち込むだけだよ」
【Photo:Top Rank】
6年前に快勝したノニト・ドネアの自信が伝わってくるコメントですね。2007年7月に行われたノニト・ドネア対ビック・ダルチニャンの初戦は、ノニト・ドネアが「レイジングブル(怒れる猛牛)」のニックネームを誇る全勝チャンピオンのビック・ダルチニャンに挑戦する図式でした。
結果は、衝撃の左フックでビック・ダルチニャンに快勝。無名だったノニト・ドネアの名前が世界中のボクシングファンに記憶される転機になりました。ビック・ダルチニャンに快勝した「フィリピンの閃光」は試合を重ねるごとに輝きを増し、軽量級の主役として、ボクシング界の頂点に君臨しています。軽量級を代表するスーパースターですね。
【Photo:Top Rank】
ノニト・ドネア対ビック・ダルチニャンの初戦の舞台はフライ級。再戦の舞台は4階級も上のフェザー級です。ノニト・ドネアの生命線であるスピードの低下を心配する声がありますが、ノニト・ドネアは「全く問題ないよ」と不安説を一蹴しています。
「フェザー級で戦うことに何の心配もないよ。減量をしなくてもいいところが最高だね。トレーニングをしながら、スピードが落ちてないことを実感しているんだ。強いワンパンチだけじゃなくて、コンビネーションブローも変わらず打ち込むことができるよ。今のところ、すごく順調だね」
5階級制覇へ向けた第一歩を踏み出すノニト・ドネア。軽量級を代表するボクシング界のスーパースターは、再びビック・ダルチニャンに快勝し、まばゆい輝きを放つことができるでしょうか?将来のメガマッチのカギを握る「フィリピンの閃光」に注目しながら、因縁の再戦を楽しみたいです!