ダニー・ガルシアは正念場のルーカス・マティセ戦で再び衝撃を与えられるか?
激闘を勝ち抜いて頂点をつかんだ全勝チャンピオンは正念場を乗り越えることができるでしょうか?WBAとWBCのスーパーライト級タイトルを持つダニー・ガルシアが9月14日(日本時間9月15日)に対戦するルーカス・マティセについてコメントを発表しました。
「マティセが特別なボクサーだとは思わないよ。確かにハードパンチャーで、すばらしいボクサーだね。でも、オレも強打と技術を兼ね備えたボクサーだよ。マティセの勝利を信じる声が多いけど、気にしちゃいないんだ。むしろ、世界中のファンにダニー・ガルシアの強さを証明する絶好のチャンスだよ」
ダニー・ガルシアらしい強気で、ポジティブなコメントですね。ダニー・ガルシアと言えば、エリック・モラレスやアミール・カーンを撃破し、一躍スーパーライト級の主役になった「進撃のシンデレラボーイ」。わずか2年で、ファイトマネーは60倍に跳ね上がり、勢いは増すばかりです!
【Photo:Showtime】
2年前の2011年4月、ダニー・ガルシアのファイトマネーは2万ドルでした。わずか2年後の2013年4月、ダニー・ガルシアは1試合で125万ドルのファイトマネーを手にすることになります。快進撃を続けて、アメリカのリングを席巻したマニー・パッキャオに通じる部分がある気がして、個人的に、ダニー・ガルシアの試合をいつも楽しみにしています。
最近の2年で撃破したボクサーはビッグネームばかり。毎試合「格下扱い」されながら、持ち味の負けん気の強さと抜群のタイミングを誇る強打で勝ち残ってきた「最強のアンダードッグ」です。打たれても、絶対に打ち返して、簡単に主導権を渡さないボクシングは、高い技術と勇敢なハートがないとできないと思うんですよ。
でも、アメリカでは意外と過小評価されています。「チャンピオンになってからも強豪ばかりと戦って逃げたりしないんで、かっこいいと思うんだけどなあ。ビッグネーム、しかも、持ち味が違う強いボクサーとしか戦ってないんだもん。そりゃあ、苦戦する試合もあるよ」と全勝の統一チャンピオンに激しく同情しちゃいます。
【Photo:Showtime】
なぜか過小評価されてしまうダニー・ガルシアにとって、ルーカス・マティセ戦は「過小評価の呪縛」を解き放つ絶好のチャンス。世界中のファンと関係者から高い評価を受けるルーカス・マティセを撃破すれば「スーパーライト級ナンバーワンの称号」と「最大級のリスペクト」を勝ち取ることは間違いなしです。
「マティセ戦の舞台はラスベガスだね。誰も勝利を期待してくれなかったカーン戦もラスベガスだったんだ。自分から『オレは世界チャンピオンなんだ』ってアピールする必要はないよ。だって、自分が世界チャンピオンってことを知っているからね。9月14日はダニー・ガルシアの戦う姿に注目してほしい。誰が強いかを証明するためにリングに上がるよ」
再び「ダニー・ガルシア不利」の予想が多い状況で迎えるビッグマッチ。わずか2年で大躍進を遂げた「進撃のシンデレラボーイ」は、世界中のボクシングファンが注目する王座統一戦で再び最大級の衝撃を与えることができるでしょうか?KO決着が濃厚なチャンピオン対決の決戦を告げるゴングまで、あと1週間です!