フライ級10回戦
日本ライトフライ級1位 | 佐野友樹(日本) 戦績:23戦17勝12KO2敗4分 |
日本ライトフライ級6位 | 井上尚弥(日本) 戦績:2戦全勝2KO |
佐野友樹選手と井上尚弥選手の試合内容
日本ボクシング界のホープとして期待される井上尚弥選手が、日本ライトフライ級1位の佐野友樹選手と対戦するノンタイトルマッチです。井上尚弥選手のスピードか?佐野友樹選手の粘り強さか?日本のボクシングファンが注目する新旧対決が幕を開けます。
試合は、上半身を振りながら左ジャブを突き、右ストレートを打ち込もうとする佐野友樹選手に対して、井上尚弥選手が鋭い左ジャブから左フック、左アッパーの連打を打ち込む展開で始まります。
「井上選手の左ジャブがシャープで力強いね。佐野選手は、井上選手の前進を止めるために、右ストレートを打ちたいなあ。井上選手の左フックか?佐野選手の右ストレートか?どっちが主導権を握るかな?」と両者の作戦に注目する管理人。
スピードで上回る井上尚弥選手がプレッシャーをかける展開が続き、迎えた2ラウンド1分。井上尚弥選手が得意の左フックを佐野友樹選手の顔面に叩き込み、ダウンを奪います。コンパクトで力強い左フックですね。
ダウンから立ち上がった佐野友樹選手に対して、井上尚弥選手はボディーを中心にダメージを与えます。佐野友樹選手のダメージを確認しながら、クレバーに戦っていますね。
3ラウンドに入ると、佐野友樹選手が左ジャブとフットワークを使い、ダメージの回復に努めます。経験豊富な佐野友樹選手。単純に後退するだけでなく、パンチを出しながら距離を取っているので、井上尚弥選手も簡単に捕まえられないようです。
並の新人なら、焦ってしまってもおかしくないケースですが、井上尚弥選手は、左ジャブで試合を組み立てながら、コンパクトなパンチを打ち込むボクシングを貫きます。4ラウンドには、連打で再びダウンを奪い、試合の主導権を握ります。
中盤以降は、井上尚弥選手が右拳を痛めてしまったこと、タフな佐野友樹選手が井上尚弥選手のパンチに慣れてきたこともあり、井上尚弥選手が攻め込みますが、佐野友樹選手が懸命に耐えながら逆転の右ストレートを打ち込むチャンスを狙う展開が続きます。
「判定決着かな?」と思い始めた最終ラウンド。井上尚弥選手の左フックが佐野友樹選手の顔面を打ち抜き、佐野友樹選手が後退したところで、レフェリーが試合をストップ。井上尚弥選手が10ラウンドTKO勝ちで、連勝を積み重ねました。
井上尚弥選手と佐野友樹選手のどちらの勝ちたい気持ちも伝わってくるすばらしい熱戦でしたね。勝った井上尚弥選手は、とてもプロ3戦目とは思えないボクシング技術と試合運びでした。さすがは、日本ボクシング界のホープと期待される逸材ですね。
個人的に、井上尚弥選手のスタミナとディフェンスに注目しながら試合を楽しみました。右ストレートを打ったあと、すぐに右手がガードに戻るところは「基本がしっかりしているなあ」と思わず拍手を送ってしまいました。苦しいときに左ジャブで組み立てられるところも大きな強みですね。
今後は対戦相手の耐久力が上がり、しかも、得意の左フックが警戒されることが予想されます。でも、井上尚弥選手のスピードとパンチのバリエーションがあれば、どんなタイプのボクサーとも戦えると思います。スタミナも心配なさそうですね。
絶対的な武器である左フックだけでなく、左アッパー、スマッシュ、右ストレートでダメージを与えられるところも大きな魅力です。左ジャブで試合を組み立てることができて、パンチがコンパクトなので、空回る心配も少ないと思います。第4戦も楽しみですね!
佐野友樹選手と井上尚弥選手の試合結果
試合結果 | 井上尚弥選手が10ラウンドTKO勝ち。 |