立場が大きく変わったフロイド・メイウェザーとマニー・パッキャオに歩み寄りは？
ボクシング界の頂点に君臨する「天才」と頂点を走り続けた「パックマン」の対戦が実現するかもしれません！5階級制覇の実績を誇る全勝のフロイド・メイウェザー。2014年の対戦候補に、過去に何度か対戦の可能性が浮上しながら夢と消えたマニー・パッキャオの名前が再浮上し、ボクシングファンの話題になっています。
マニー・パッキャオが再びフロイド・メイウェザーの対戦候補に復活した理由は、大きく分けて3つあります。まずは「パッキャオ陣営がShowtimeに登場できると主張したこと」。続いて「パッキャオ陣営がファイトマネーの割合に譲歩したこと」。おしまいに「メイウェザーに対抗できるライバルがいないこと」です。
まずは、フロイド・メイウェザー対マニー・パッキャオの対戦のカギを握る「テレビ放送」からチェックしていきましょう。ボクシングファンの皆さんがご存知のように、フロイド・メイウェザーはテレビ局のShowtimeと独占契約を結んでいるため、他局のPPVイベントに出場することはできません。
つまり、フロイド・メイウェザー対マニー・パッキャオは「Showtimeで放送」しか選択肢がないんです。マニー・パッキャオがプロモート契約を結んでいるトップランクはShowtimeのライバル局であるHBOと積極的にイベントを行っているので、マニー・パッキャオがShowtimeのPPVイベントに出場することは難しいと思われていました。
ところが、マニー・パッキャオのアドバイザーを務めるマイケル・コンツが「パッキャオはテレビ局の契約に縛られていない。Showtimeのイベントに出場することに何の問題もないよ。メイウェザーが希望すれば、ぜひ対戦したいね」と発言。フロイド・メイウェザー戦を熱望するコメントを発表したのです。
さらに「ファイトマネーの配分もメイウェザーの60%、パッキャオの40%で問題ないよ」と50対50を主張していた過去と決別。「世界中にオレと同じファイトマネーで戦えるボクサーなんていないんだ」と豪語するフロイド・メイウェザーに歩み寄る姿勢を見せています。
サウル・アルバレス戦の結果を考えると「60対40でも厳しい気がするなあ。70対30なら、実現する可能性はありそうな気がするけど、パッキャオ陣営が受け入れるかな？」と思うのですが、マニー・パッキャオ陣営が歩み寄りを見せたことは大きな前進ですね。
しかも、サウル・アルバレスの人気に匹敵するようなボクサーは、マニー・パッキャオくらいしか考えられないので、サウル・アルバレスがフロイド・メイウェザーに完敗を喫し、再戦の可能性も低い状況を考慮すると「禁断のスーパースター対決」が実現するチャンスがあるかもしれませんね。
もちろん、フロイド・メイウェザー対マニー・パッキャオが実現するためには、マニー・パッキャオが11月に激突するブランドン・リオスに快勝することが絶対条件です。マニー・パッキャオが「メイウェザーに勝つ可能性」をどれだけアピールできるかは「禁断のスーパースター対決」の実現の大きなカギを握っていると思います。
さらに、最大の障害が「プロモーターの壁」です。フロイド・メイウェザーが「パッキャオがオレと対戦したいなら、所属するボクサー同士を戦わせて、金を稼ぐことしか考えていないボブ・アラムと手を切れよ。チーム・メイウェザーとチーム・パッキャオだけなら、5分で話し合いが終わるだろ？」と主張するように、ボブ・アラムがキーパーソンになることは間違いありません。
正直なところ、フロイド・メイウェザー対マニー・パッキャオの「ドリームマッチ」が実現する可能性は限りなく低いと思います。マニー・パッキャオ陣営が歩み寄りを見せたとしても、フロイド・メイウェザーとボブ・アラムの溝、（メイウェザー・プロモーションズを含む）ゴールデンボーイ・プロモーションズとトップランクの溝はめっちゃ深いですからね。
しかも、トップランクは、アジア市場の本格的な開拓に乗り出したばかり。トップランクを率いるボブ・アラムの最近の言動を考えると「アジアの英雄」マニー・パッキャオを簡単に手放すことは想像できないです。でも「所属ボクサーのビッグマッチが前提になりつつある風潮」を打破する切り札として、ファンとしては実現を期待しちゃうんですよね。
フロイド・メイウェザーがサウル・アルバレス戦で披露した完璧なボクシングが、再び「パッキャオ待望論」を引き起こし、再燃したフロイド・メイウェザー対マニー・パッキャオの「ドリームマッチ」。ファン待望のスーパースター対決が高きハードルを乗り越える日は訪れるのでしょうか？夢は夢のまま終わりそうな雰囲気から少しだけ前進していることは確かなんだけどなあ。
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