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プロ第2戦のリングへ!村田諒太がデイブ・ピーターソンと激突

ミドル級8回戦

ロンドン五輪
金メダリスト
村田諒太(日本)
戦績:1戦全勝1KO
アメリカ同級 デイブ・ピーターソン(アメリカ)
戦績:14戦13勝8KO1敗

村田諒太選手とデイブ・ピーターソンの試合内容

プロデビュー戦を圧巻のKO勝利で飾った金メダリストの村田諒太選手が、懐の深いデイブ・ピーターソンを迎えてプロ2戦目のリングへ上がります。日本のボクシングファンが大きな期待を寄せる村田諒太選手はさらなる輝きを放つことができるでしょうか?

試合は、ガードを高く構えて左ジャブを突きながら、プレッシャーをかける村田諒太選手に対して、デイブ・ピーターソンが左ジャブから上下にコンビネーションを打ち分けながら応戦する展開で始まります。村田諒太選手が立ち上がりからKOを狙っている印象です。

「お、村田選手は倒す気満々だよ。ピーターソンはプレッシャーを感じてるみたいだけど、手数で応戦してるね。村田選手の左ジャブにパンチを合わせたり、先にパンチをまとめたりするところはうまいなあ。スピードがあるタイプじゃなさそうだけど、村田選手は懐が深くて、フットワークを使ってくる相手をどうやって詰めるかな?」と立ち上がりの攻防に興味津々の管理人。

強いパンチを上下に打ち分ける村田諒太選手に対して、デイブ・ピーターソンは体に当てることを重視したパンチを打って、すぐに離れるボクシングを徹底します。一発の破壊力は、村田諒太選手が明らかに上回っていますが、手数は、デイブ・ピーターソンが圧倒していますね。

「ガードの上を打たせながら距離を詰めると、先に打たれて逃げられちゃうんで、村田選手は左ジャブを突きながら詰めたいなあ。パンチが当たり始めると、リズムに生まれて、得意の連打につなげられると思うんだけど、うーん、どうだろう?」と村田諒太選手の攻撃に注目する管理人。村田諒太選手は強いパンチを打ち込もうとして、必要以上に力が入りすぎている印象です。珍しいですね。

4ラウンドに入ると、デイブ・ピーターソンが積極的に強いパンチを打ち始め、攻撃にシフトします。村田諒太選手は、ガードを固めてクリーンヒットを回避していますが、デイブ・ピーターソンの左右のフックが村田諒太選手の顔面をとらえています。

「ありゃ?村田選手、どうしたんだろう?意図的に休んでいるラウンドだったら問題ないと思うんだけど、簡単に打たせちゃうと、ピーターソンがリズムに乗っちゃうんで、大きなパンチを当てさせないようにしたいなあ。打ち返して、プレッシャーをかけたいね」と村田諒太選手の応援に力が入る管理人。

ペースダウンしたように思えた村田諒太選手ですが、4ラウンド終了間際に強烈な右ストレートを叩き込み、5ラウンドに入ると、左ジャブを使いながらプレッシャーを強めます。「あ、いい感じ!先手先手でロープやコーナーに詰めて、右ストレートから上下のコンビネーションにつなげたいよ」と大興奮の管理人。村田諒太選手の右ストレートがヒットする場面が増えてきました!

6ラウンド以降は、村田諒太選手が左ジャブを突きながらプレッシャーを強め、デイブ・ピーターソンが下がりながら手数で応戦する展開が続きます。村田諒太選手が先手先手で攻めるようになったことで、デイブ・ピーターソンの手数が減ってきましたね。

KOを狙う村田諒太選手は7ラウンドも積極的に攻め込み、迎えた最終ラウンド。村田諒太選手がデイブ・ピーターソンに襲いかかり、強烈なフックを連打!開始1分、村田諒太選手がデイブ・ピーターソンをロープに詰めて、右ストレートから左フックを叩き込んだところで、レフェリーがスタンディングダウンと判断します。村田諒太選手がすさまじい連打でダウンを奪いました!

フィニッシュを狙う村田諒太選手は、試合が再開されると、力強いフックでデイブ・ピーターソンを後退させ、最後は、左右のフックを叩き込んだところで、レフェリーが試合をストップ。村田諒太選手がデイブ・ピーターソンに8ラウンドTKO勝ちを飾りました。

収穫の多かったプロ第2戦!進化した「プロボクサー」村田諒太選手が見せた答え

村田諒太選手が左ジャブをきっかけに一気にペースアップして、デイブ・ピーターソンを仕留めた試合でしたね。正直なところ、前半の4ラウンドは「ありゃ?」と思ったのですが、後半の4ラウンドは心技体のバランスが取れた、すばらしいボクシングだったと思います。特に、ワンツーから左ボディブローのコンビネーションはすさまじい破壊力ですね。

個人的に、村田諒太選手とデイブ・ピーターソンの試合は、すごく有意義な8ラウンドで、将来を見据えた、とても秀逸なマッチメイクだったと思います。理由は、村田諒太選手が参戦するミドル級で世界タイトル奪取を狙った場合、いずれ渡米して試合をすることになるはずなので、今回のデイブ・ピーターソン戦が大きな経験になる可能性が高いと思うからです。

例えば、村田諒太選手が「ミドル級最強」と認めるWBAチャンピオンのゲンナディ・ゴロフキンやWBOチャンピオンのピーター・クイリンが相手なら、たとえ村田諒太選手が金メダリストであっても「プロの実績はオレのほうが上だよ。プロの厳しさを教えてやるぜ。かかってこいよ」って感じで、逆に、村田諒太選手も真っ向から勝負できて、戦いやすいと思います。

一方、デイブ・ピーターソンのように「金メダリストに勝って、名前を広めたい」と願うボクサーは「金メダリストに勝った」という実績がほしいので、内容よりも結果を重視して、徹底的に勝ちにこだわってくるはずです。金メダリストの村田諒太選手は世界のどこで戦ってもKO勝ちを期待されるわけですが、対戦相手は「勝てばOK」ですもんね。

個人的に「村田選手が、世界のトップ戦線へ浮上する道のりで対戦する、勝ちに徹してくるアウトボクサーは、ガチガチのファイターより、むしろ危険だよね。世界戦へたどり着けるかどうかの大きな関門になる可能性もあるんじゃないかな?」と思っているのですが、村田諒太選手は左ジャブを有効に使い、危険を回避するひとつの答えを見せてくれました。

遅かれ早かれ、村田諒太選手はアメリカで戦うことになると思うので、今のうちから「打ち合わず、ポイントアウトを狙ってくるボクサー」と戦ったり、アメリカの採点傾向を意識しながら戦ったりしながら「負けにつながる危険をひとつひとつ丁寧に潰していくこと」はすごく大きな意味があると思うんです。そんなこんなで、めっちゃ収穫の多かったプロ第2戦じゃないかな?

村田諒太選手は試合後すぐに謝罪のコメントを発表していましたが、個人的に「いやー、ピーターソンは簡単な相手じゃないよ。逆に、よくフィニッシュしたなあ。村田選手のKOにこだわる気持ちやプロボクサーに大切な個性が見えた試合だったんで、それはそれで、良かったんじゃないかな?」と思いました。最終的にKOでフィニッシュするところは、さすが千両役者です。

村田諒太選手とデイブ・ピーターソンの試合結果

試合結果 村田諒太選手が8ラウンドTKO勝ち。2連勝を飾りました。
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