フレディ・ローチとロバート・ガルシアの作戦は?2人のトレーナーにも注目
2人の名トレーナーは運命の大一番でどんな作戦を用意しているのでしょうか?まもなく決戦のゴングを迎えるボクシングファン必見のマニー・パッキャオ対ブランドン・リオスは、マニー・パッキャオを支えるフレディ・ローチとブランドン・リオスを支えるロバート・ガルシアのトレーナー対決としても注目されています。
まずは、セレブリティの仲間入りを果たしている「世界で最も有名なトレーナー」フレディ・ローチ。マニー・パッキャオと二人三脚でボクシング界に革命を起こしたフレディ・ローチにとっても、ブランドン・リオス戦は絶対に負けられない戦いです。
2012年12月に行われたマニー・パッキャオ対ファン・マヌエル・マルケスの第4戦。愛弟子のマニー・パッキャオは、フレディ・ローチが「世界で最もパッキャオを知り尽くしたライバル」と認めるファン・マヌエル・マルケスのカウンターを浴びて意識を失い、リングに崩れ落ちました。
【Photo:Top Rank】
試合後、マニー・パッキャオの引退の可能性を各メディアが取り上げ、マニー・パッキャオから「引退はマスター(フレディ・ローチ)にまかせている。彼から『もう引退したほうがいい』と言われたら、引退するよ」と決断を一任されているフレディ・ローチのもとに、たくさんのメディアが集まりました。
フレディ・ローチの判断は「現役続行」。「5月か6月に再起戦をしたい」と主張する愛弟子を「もう少し休養が必要だ」と説得し、11月の再起戦が決まりました。勝利のカギは「パッキャオの再生」。「世界で最も有名なトレーナー」フレディ・ローチはマニー・パッキャオを勝利に導き「現役続行の決断」が間違っていないことを証明することができるでしょうか?
続いて「新時代の激闘王」ブランドン・リオスを支えるロバート・ガルシア。2012年は飛ぶ鳥を落とす勢いだった「最優秀トレーナー」ロバート・ガルシアですが、2013年に入り、ブランドン・リオスがマイク・アルバラードに、さらにノニト・ドネアがギジェルモ・リゴンドーに敗れてしまいました。
特に、ノニト・ドネアが完敗を喫したギジェルモ・リゴンドー戦は「完全な作戦ミスじゃないか?あまりに無策だった」と非難が集中。ブランドン・リオスがマイク・アルバラードと再戦し、プロ初黒星を喫したときも「アルバラードの変化は予想できたんじゃないか?なぜアウトボクシングを予想した次の対策を用意していなかったのか?」と厳しい意見を突きつけられてしまいました。
【Photo:Top Rank】
トレーナーはリングで戦うことができないので、ボクサーが作戦より本能に従って戦ったら、どうしようもないわけですが、ロバート・ガルシアは選手と喜怒哀楽を共にして戦うタイプのトレーナーなので、内心、めちゃめちゃ悔しかったと思うんですよ。勝ったときは、ボクサーより先にリングに寝転んで、勝利を喜ぶタイプですもんね。
フレディ・ローチもロバート・ガルシアも世界屈指の売れっ子トレーナーですが、性格は正反対です。「クールな毒舌家」フレディ・ローチと「笑顔の激情家」ロバート・ガルシア。世界中のボクシングファンが注目する大一番で、愛弟子を復活の勝利に導くトレーナーはどちらでしょうか?
個人的に、フレディ・ローチがマニー・パッキャオに与えるオフェンスの指示、ロバート・ガルシアがブランドン・リオスに与えるディフェンスの指示に注目しています。「攻撃の軸となるパンチ、切り札となるパンチ」は何を用意しているのかな?作戦によって、大きく流れが変わりそうな試合なので、2人の名伯楽からも目が離せませんね。至極の人気トレーナー対決、めっちゃ楽しみだなあ。