エイドリアン・ブローナーを育てたマイク・スタッフォードがコメントを発表
エイドリアン・ブローナーとコンビを組むトレーナーのマイク・スタッフォード。23歳で3階級制覇を成し遂げた若きスーパースターの名参謀が、ウェルター級デビュー戦となったポール・マリナッジ戦の舞台裏を語りました。
「全体的な出来は良かったと思うよ。マリマッジ戦でたくさんのことを証明できた。12ラウンドを通してハードに戦えたこと、ウェルター級でもライト級と変わらない動きができたこと。ブローナーの能力を疑問視する専門家やファンに、実力をアピールできたんじゃないかな?」
「私がブローナーに与えた指示はシンプルだったんだ。12ラウンド言い続けたことは『プレッシャーをかけ続けろ』ってことだね。マリナッジが動くスペースを消したかったんだ。マリナッジの持ち味を封じながら、ブローナーの持ち味を最大限に発揮させるための作戦だよ。距離を詰めたほうがブローナーの多彩なパンチが生きるからね」
「あとは、中盤に『ボディを攻めろ』と指示したんだ。マリナッジのスタミナが切れ始めたことがわかったからね。マリナッジと対照的に、ブローナーはインターバルの間、全く呼吸が乱れていなかったんだ。試合を有利に進める絶好のチャンスだよ。中盤にボディを攻撃したことで、終盤の戦いが楽になったね」
【Photo:Showtime】
世界中のボクシングファンが認める「天才肌」のエイドリアン・ブローナーが、マイク・スタッフォードの指示通りに作戦を実行している事実こそ、エイドリアン・ブローナーがマイク・スタッフォードを信頼している何よりの証拠ですね。
「天才肌のボクサーのトレーナーを務めることは、周りが思うよりはるかに難しい」と言われます。しかし、マイク・スタッフォードは「新世代の天才」エイドリアン・ブローナーの手綱をしっかりと握っているようです。
エイドリアン・ブローナーはインターバルの間、イスに座って静かに呼吸を整えるタイプ。マイク・スタッフォードは、エイドリアン・ブローナーの集中力を乱さないよう、必要なことを短い言葉で伝えることを心がけているんですって。
気になる今後の階級ですが、マイク・スタッフォードは「ウェルター級で戦い続ける可能性も、ひとつ下げてスーパーライト級で戦う可能性も同じくらいだね。どの階級で戦うかは重要じゃない。誰と戦うか、どんな舞台で試合をするかが大切だよ。ブローナーはまだ23歳。試合から学べることがたくさんあるよ」と階級にこだわらない考えを明らかにしました。
「新時代の天才」エイドリアン・ブローナーを23歳の若さで3階級制覇に導いたマイク・スタッフォード。新時代の旗手として期待される若きスーパースターを支える名伯楽の発言に今後も注目したいと思います。「スーパースターの陰に名トレーナーあり」ですね。