スーパーウェルター級12回戦

サウル・アルバレス対アルフレド・アングロの試合内容

復活を目指す「メキシコの至宝」サウル・アルバレスと「メキシコの闘犬」アルフレド・アングロが激突する新旧メキシカン対決。どちらにとっても再起戦となる大一番で勝利を飾り、存在感をアピールするボクサーはサウル・アルバレスでしょうか？それとも、アルフレド・アングロでしょうか？

試合は、左ジャブを突きながらガードを固めて距離を詰めようとするアルフレド・アングロに対して、サウル・アルバレスが鋭い右ストレートと強烈な左ボディブローを叩き込む展開でスタート。サウル・アルバレスが力強いパンチを上下に打ち分けて、アルフレド・アングロを押し返しています。

「うわっ、カネロ（サウル・アルバレス）が立ち上がりからエンジン全開だよ。左ボディブローがめっちゃ効いてるんじゃないかな？アングロがカネロの強打を警戒して、ガードを下げられない展開になっちゃったね」と予想外のスタートに驚く管理人。パンチを打ちながらプレッシャーをかけたいファイターのアルフレド・アングロが後手に回り、ガードをすることで精一杯の状況です。

【Photo:Showtime】

攻撃にシフトできず、持ち味が全く発揮できないアルフレド・アングロに対して、サウル・アルバレスは強烈なパンチを連打し、真っ向からアルフレド・アングロを押し返す理想的な立ち上がり。回転の速いパワフルなコンビネーションが、アルフレド・アングロの急所を打ち抜きます。

「カネロの攻撃が強烈すぎて、アングロが全く反撃できないよ。アングロはダメージが蓄積する前に勝負に出ないと、ジリ貧になりそうだなあ。一番苦しい展開で、攻撃にシフトできるかな？」とアルフレド・アングロの反撃に注目する管理人。2ラウンド終了後、アルフレド・アングロのトレーナーを務める物静かなバージル・ハンターが、大きな声で奮起をうながす一方的な展開です。

3ラウンドに入ると、アルフレド・アングロが被弾を覚悟で距離を詰め、パンチを打ち込みます。しかし、サウル・アルバレスがアルフレド・アングロのパンチを丁寧にブロックしながら、打ち終わりに的確なパンチを上下に打ち分けて応戦。サウル・アルバレスのペースで試合が進みます。

【Photo:Showtime】

アルフレド・アングロの顔面が序盤で腫れ上がるくらい、サウル・アルバレスのパンチがクリーンヒットする展開が続き、試合は中盤へ突入。パンチを我慢しながら前進を続けるアルフレド・アングロに対して、サウル・アルバレスはアウトボクシングに切り替え、カウンターを狙います。

「カネロがもっと攻撃にシフトすれば倒せそうな雰囲気だけど、いろいろ試しながら戦っているみたい。タフなアングロじゃなかったら、終わってもおかしくない一方的な展開になっちゃったなあ」と思い始めた10ラウンド。注目の新旧メキシカン対決がエンディングを迎えます。

サウル・アルバレスが強烈な左アッパーを突き上げ、アルフレド・アングロがヨロヨロと後退。アルフレド・アングロのアゴが跳ね上がる強烈な一撃が叩き込まれた次の瞬間、レフェリーが試合をストップして、勝負あり。サウル・アルバレスが10ラウンドTKO勝ちを飾り、復活をアピールしました。

【Photo:Showtime】

サウル・アルバレスがパワー、スピード、手数、ディフェンスのすべてで、アルフレド・アングロを圧倒した試合でしたね。試合前は「どっちが勝っても、楽な展開にならないんじゃないかな？」と予想していたので、あまりの圧勝劇に驚きまくっています。サウル・アルバレスが1ラウンドに叩き込んだ左ボディブローが、アルフレド・アングロの予想をはるかに上回る一撃だったのかな？

2013年9月、フロイド・メイウェザーに完敗を喫したサウル・アルバレスですが、アルフレド・アングロ戦は「メイウェザー戦の黒星から多くの大切なことを学ぶことができた」という言葉をリングで表現する試合になりました。1ラウンドで強烈なプレッシャーをかけて、主導権を握るボクシングは、サウル・アルバレスがフロイド・メイウェザーにやられた内容にそっくりでしたね。

世界中のボクシングファンが注目した再起戦で復活をアピールしたサウル・アルバレス。「めっちゃ注目度が高い再起戦で、1ラウンドから思い切り攻め込むことができる度胸と技術は、さすが若きスーパースターだね」と大きな拍手を送った見事な復活劇でした。サウル・アルバレスが印象的なカムバックを果たしたことで、秋以降のビッグマッチがさらに盛り上がりそうですね！

サウル・アルバレス対アルフレド・アングロの試合結果