完全復活で5階級制覇へ!ノニト・ドネアはシンピウェ・ベチェカを撃破できるか?
初登場のマカオが大偉業達成の舞台となるのでしょうか?5階級制覇を目指す「フィリピンの閃光」ノニト・ドネアが5月31日にシンピウェ・ベチェカに挑戦するWBA世界フェザー級タイトルマッチに向け、コメントを発表。大偉業となる5階級制覇の実現に自信を見せています!
「厳しいトレーニングを重ねたおかげで、ベチェカ戦も自信を持って、リングに上がることができるよ。ベチェカは多彩な攻撃を誇る危険なボクサーだ。過去2試合をKOで勝っている事実が彼の実力の証だね。でも、私が、ベチェカを倒すだけの技術と作戦を兼ね備えているボクサーだということを忘れないでほしい。マカオで初めての試合は、すばらしい時間になるはずだよ」
5階級制覇を目指し、マカオに初登場するノニト・ドネア。大一番を直前に控えた最後の記者会見をすごく楽しんでいる印象を受けました。さすがは、大舞台に慣れている「軽量級のスーパースター」ですね。ノニト・ドネアは、リラックスした状態でリングに上がったときのほうが強いので、シンピウェ・ベチェカ戦がめちゃめちゃ期待できそうな雰囲気です。
【5階級制覇を目指すノニト・ドネアが初登場のマカオでシンピウェ・ベチェカと激突】
2013年は、ノニト・ドネアにとって、試練の1年でした。王座統一戦で激突したギジェルモ・リゴンドーに12ラウンド判定負け。さらに、再戦となるビック・ダルチニャン戦は、逆転KO勝利を飾りましたが、大振りなパンチが目立ち、ポイントをリードされる苦しい展開でした。2012年が「最高の状態」だったので、2013年の「荒っぽさ」が余計に目立った印象です。
本来のスピード豊かなフットワークと多彩なコンビネーションが姿を消し、一発狙いの大味なボクシングが目立った2013年。心境や環境の変化、コンディションが気になるところですが、ノニト・ドネア本人が「2013年は本来の自分じゃなかった」と認めているので、ちょっぴり安心。「閃光」のニックネームにふさわしい輝きを放った「あの頃のドネア」の復活に激しく期待です!
「2013年はリゴンドーに負けて大きな代償を払ったね。ダルチニャンをKOした再戦も本来の出来じゃなかったよ。でも、2013年の2試合が、大切なことを気付かせてくれたんだ。ベチェカ戦は、ファンのみんなが大きな拍手を送ってくれた『2012年のドネア』を取り戻したいね」
WBA世界フェザー級チャンピオンのシンピウェ・ベチェカは、リーチが長く、中間距離からのワンツー、接近戦のアッパーを得意とするボクサーです。クリス・ジョンを引退に追い込んだ試合を観戦し、日本の長谷川穂積選手に負けた頃に比べて、2ランクくらい実力がアップしている印象を受けました。敵地開催が多い影響もあって、めっちゃ攻撃的なボクシングになった気がします。
ノニト・ドネアが過去に対戦したボクサーに例えると、スーパーバンタム級時代に王座統一戦で対戦したジェフリー・マセブラに近いタイプでしょうか?ジェフリー・マセブラ戦のノニト・ドネアは序盤にダウンを奪いましたが、出来は決して良くありませんでした。素人ファンが「あれ?ドネアのボクシングが大味だなあ」と最初に感じた試合が、ジェフリー・マセブラとの王座統一戦でした。
そんなこんなで、シンピウェ・ベチェカ戦は、ノニト・ドネアが「あの頃のドネアを取り戻すことができるかどうか」を判断する絶好のチャンスだと考えています。しかも、舞台は、5階級制覇をかけたタイトルマッチです。ノニト・ドネアは必要以上に力が入ってしまうシチュエーションで、無駄な力を抜きながら、リズムとスピード、タイミングを駆使して戦うことができるでしょうか?
5階級制覇を目指し、マカオのリングに上がるノニト・ドネア。スピード豊かなフットワークと多彩なコンビネーション、抜群のタイミングを誇る「フィリピンの閃光」は、圧倒的な強さを誇っていた頃の輝きを取り戻し、5階級制覇を達成することができるでしょうか?ノニト・ドネアがマカオに初登場する注目のタイトルマッチは、まもなく決戦のゴングです!