薄氷の勝利で評価が急降下!ダニー・ガルシアの真価が問われるロッド・サルカ戦
激戦区スーパーライト級の2本のベルトを保持するダニー・ガルシア。強豪を連破し、わずか2年でファイトマネーを60倍に跳ね上げた「進撃のシンデレラボーイ」ですが、2014年3月に両親が生まれたプエルトリコで行われた「凱旋防衛戦」で大きく評価を下げてしまうことになりました。
WBA・WBC統一チャンピオンのダニー・ガルシアは、悲願の世界タイトル奪取を目指すテクニシャンのマウリシオ・ヘレラと対戦。素人ファンは試合前「ヘレラはタフなテクニシャンだけど、リズムに慣れたら、ガルシアがKOするんじゃないかな?豪快に倒す可能性もあるよ」と予想していました。
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結果は、ダニー・ガルシアが紙一重で防衛に成功する大苦戦。距離を大事にしながら丁寧に試合を組み立てるマウリシオ・ヘレラに自慢の強打を当てることができず「カウンターパンチャーの弱点」を露呈(ろてい)してしまう内容でした。ジャッジの2人がダニー・ガルシアの勝利を支持しましたが、マウリシオ・ヘレラの勝利を支持したファンもたくさんいた大接戦でしたね。
【メインで登場したダニー・ガルシアがまさかの空回り!薄氷の勝利で防衛に成功しました】
ほろ苦い思い出となってしまった「プエルトリコ凱旋防衛戦」から5か月。ダニー・ガルシアが8月9日(日本時間8月10日)にニューヨークのバークレイズセンターでロッド・サルカと激突します。ダニー・ガルシアが保持するWBAとWBCのタイトルをかけた防衛戦になるはずでしたが、ロッド・サルカがランキング入りしていないため、ノンタイトルマッチに変更される予定です。
ダニー・ガルシアをプロモートするゴールデンボーイ・プロモーションズのオスカー・デラホーヤが次戦の対戦相手にロッド・サルカの名前を発表したとき、正直なところ「え?」と驚きました。ロッド・サルカを応援している皆さんに大変申しわけないのですが、ロッド・サルカの名前を聞いて「誰やねん」と思ってしまったファンの皆さんもたくさんいらっしゃると思います。
アメリカは、苦戦してしまった次の試合こそ、真価を証明するために強いボクサーと対戦させる傾向があります。「フロンティア・スピリッツ」を重んじるアメリカの美学は「挑戦」。そんなわけで「あれ?ちょっと守りに入りすぎてる気がするけど、大丈夫かな?」と思ってしまいました。ダニー・ガルシアの快進撃に熱狂したファンのひとりなので、正直なところ、ちょっぴり複雑です。
8月9日、ダニー・ガルシアはロッド・サルカを絶対にKOしなければならない立場に身を置き、リングに上がります。激戦区スーパーライト級で強豪を撃破し続け、最短距離を駆け抜けて頂点へのぼり詰めた「進撃のシンデレラボーイ」は、ロッド・サルカをリングに沈め、高らかに復活を宣言できるでしょうか?これ以上、足踏みは許されないダニー・ガルシアのボクシングに注目です!