ゲンナディ・ゴロフキン対チャベス・ジュニアの人気ボクサー対決が中止になった理由は?
ビッグマッチの消滅に本場のファンが落胆です!WBA世界ミドル級チャンピオンのゲンナディ・ゴロフキンと元WBC世界ミドル級チャンピオンのフリオ・セサール・チャベス・ジュニアのビッグマッチが中止となり、1か月以上が経過した6月下旬。ゲンナディ・ゴロフキンの次戦が近づくにつれて、フリオ・セサール・チャベス・ジュニア戦の中止を嘆く声が再燃しています。
ゲンナディ・ゴロフキン対フリオ・セサール・チャベス・ジュニアは2014年7月の開催を目指して、最終交渉が進んでいました。ところが、最後の最後で、交渉が決裂し、世界中のボクシングファンが期待した人気ボクサー対決は、流れてしまいます。あと一歩で実現するはずだったビッグマッチが中止になった理由は、フリオ・セサール・チャベス・ジュニア陣営の強気な要求でした。
メキシコ出身のフリオ・セサール・チャベス・ジュニアは、ボブ・アラムが率いるトップランクとプロモート契約を結んでいます。2015年10月に契約が満了するため、ボブ・アラムは、フリオ・セサール・チャベス・ジュニアに契約更新のオファーを提示しました。具体的な提示額は明言されていませんが、500万ドルをオーバーしていることは間違いないです。
【激闘型のファイターなので、試合はめっちゃエキサイティングです】
ところが、フリオ・セサール・チャベス・ジュニア陣営がボブ・アラムのオファーを拒否します。さらに、ゲンナディ・ゴロフキン戦のファイトマネーの大幅なアップを希望。トップランクはゲンナディ・ゴロフキン戦のファイトマネーとして、フリオ・セサール・チャベス・ジュニアに「700万ドル保証」を提示しました。ざっくりと1ドル100円で計算して、7億円のファイトマネーです。
さらに、トップランクは、ゲンナディ・ゴロフキン戦の勝敗、次戦の対戦相手に関わらず、次戦のファイトマネー「500万ドル保証」を提示。メキシコが誇る人気ボクサーと再契約を結ぶため、大型契約で誠意を示します。ところが、契約更新が近づくフリオ・セサール・チャベス・ジュニア陣営は「ゴロフキンに勝てば、次戦のファイトマネーを1000万ドル保証にしてほしい」と要求します。
もしフリオ・セサール・チャベス・ジュニアがゲンナディ・ゴロフキンに勝てば、トップランクは2試合(ゲンナディ・ゴロフキン戦と次戦)で1700万ドルのファイトマネーを保証しなくてはなりません。そんなこんなで、ファン待望のビッグマッチは消滅し、ゲンナディ・ゴロフキンは7月の次戦でダニエル・ギールと対戦することになりました。楽しみにしていたので、めっちゃ残念です!
飲酒運転や薬物問題をはじめ、私生活でトラブルが続いていたフリオ・セサール・チャベス・ジュニアは、人気が下降線をたどっていて、ゲンナディ・ゴロフキン戦は下がってしまった「JCジュニア株」を浮上させる絶好のチャンスでした。世界屈指の集客力を誇るボクサーであることに変わりないのですが、試合間隔が空き始めていることが気になるところです。
ちなみに、フリオ・セサール・チャベス・シニアは「トップランクと交渉が決裂すれば、ゴールデンボーイ・プロモーションズへ移籍することも考えている」と強気のコメントを発表しています。ゴールデンボーイ・プロモーションズへ移籍すれば、フリオ・セサール・チャベス・ジュニア対サウル・アルバレスの絶大な人気を誇るメキシカン対決が実現するかもしれませんね。
あ、でも、フリオ・セサール・チャベス・ジュニア対サウル・アルバレスより、フリオ・セサール・チャベス・ジュニア対ゲンナディ・ゴロフキンを観戦したいなあ。いずれにしても、活動が不活発になりつつあるフリオ・セサール・チャベス・ジュニアの将来とモチベーションが、ちょっぴり心配になるメガマッチの消滅でした。早く次戦が決まってほしいですね。