日本ボクシング界の「怪物」井上尚弥選手のスピードとコンビネーションに注目
プロのリングで戦った経験は、わずかに5試合。スタートしたばかりのプロボクサー人生で「怪物」と呼ばれる才能を見せつけてきた井上尚弥選手が4月6日に初の世界タイトル奪取を目指し、WBC世界ライトフライ級チャンピオンのアドリアン・エルナンデスに挑戦します。井上尚弥選手が勝てば、日本人ボクサーの世界タイトル奪取の最短記録が更新される大一番です。
日本のファンの期待を背負い、リングに上がる「怪物」を待ち受けるアドリアン・エルナンデスは、強打を誇る好戦的なメキシカンです。立ち上がりからパンチを思い切り振り回し、軽量級とは思えないパワフルなボクシングで、対戦相手を自分の土俵に引きずり込んでしまう強さがあります。
でも「井上選手はエルナンデスに勝てると思う?」と質問されたら、迷わず「勝てるよ」と言い切れるくらい井上尚弥選手のポテンシャルは高いです。大きいパンチに気をつけて、小さく速いパンチで先手先手で攻め続けることができれば、大記録達成の瞬間を目にできると信じています。
素人ファンの分析で恐縮ですが、スピードとテクニック、パンチの的中率は井上尚弥選手、スタミナとタフネスはアドリアン・エルナンデス、パンチの破壊力は互角と考えています。そんなわけで、井上尚弥選手が、スピードを生かして、上下にパンチを散らすことができれば、井上尚弥選手のペースで試合が進むと予想しています。
要注意のパンチは、思い切り打ち込んでくる左右のフックと左ボディブローでしょうか?フックは右も左もめっちゃ強いです。アドリアン・エルナンデスは決してリーチが長いボクサーじゃないのですが、ロングのフックの軌道が独特で、いきなり飛んでくるんですよ。ボクシングスタイルやパンチの軌道、体型を考えると、長谷川穂積選手と戦ったフェルナンド・モンティエルに似てるかな?
アドリアン・エルナンデスの理想的な作戦は、プレッシャーをかけて、井上尚弥選手をロープに詰め、体重を思い切り乗せたパンチを連打することだと思います。おそらく、井上尚弥選手の動きを止めるため、ボディブローも多用してくるはずです。アドリアン・エルナンデスの性格と日本開催を考慮すると、最後はKOを狙ってくると思います。チャンスになったら、猛然と襲いかかってきますよ。
でも、井上尚弥選手のスピードとテクニックがあれば、ロープに詰まらず、戦うことができるはずです。素人ファンのイメージでは、アドリアン・エルナンデスが井上尚弥選手のスピードについていく姿が浮かばないので「クリーンヒットとボディブローをもらわなかったら、長丁場になっても大丈夫。スピードで圧倒できる可能性も高いんじゃないかな?」と予想しています。
個人的に、井上尚弥選手がプロ5戦目に対戦したヘルソン・マンシオ戦の経験が生きてくる気がします。パンチの強さだけを考えると、ヘルソン・マンシオもめっちゃ強いですからね。井上尚弥選手はヘルソン・マンシオの強打を体感しているので、単発なら、アドリアン・エルナンデスのパンチにも耐えることができると思うんですよ。いやー、絶妙なマッチメイクだなあ。
井上尚弥選手がプロで戦った試合はわずかに5試合だけですが、プロ5戦のキャリアは、世界チャンピオンになるための計算され尽くされた準備です。日本ボクシング界が誇る「怪物」はプロ6戦目で世界タイトルを奪取し、新しい歴史を刻むことができるでしょうか?日本人ボクサーが誰も成し遂げられなかった偉業を目指し、井上尚弥選手が決戦の舞台へ向かいます。