ボクシング界に著名なビジネスマンとセレブを引き込んだフロイド・メイウェザーの功績
もし「世界一、著名な投資家は誰だと思う?」と質問されたら、あなたは誰の名前をピックアップするでしょうか?フィリップ・フィッシャー?ジョージ・ソロス?リチャード・デニス?投資のキャンパスが真っ白な管理人は、5秒で数え終わるくらいの人数しか著名な投資家の名前を挙げることができません。でも、ウォーレン・バフェットの名前はすぐにキャンバスに描くことができます。
日本円で4兆円を超える資産を誇る「マネーゲームの王様」。2014年9月に開催されたフロイド・メイウェザー対マルコス・マイダナの再戦に駆けつけ、試合直前、インタビューに応じました。フロイド・メイウェザーの隣に座っている人物がウォーレン・バフェットであることに気付いたとき「演出がだんだんむちゃくちゃになってきたなあ。でも、すげえ」と笑ってしまいました。
フロイド・メイウェザーが、オーナーの退団で揺れたNBAのロサンゼルス・クリッパーズの買収に名乗りを上げたとき、金銭面のアドバイスをした人物が、ウォーレン・バフェットでした。ボクシング界の頂点にのぼり詰めたフロイド・メイウェザーは、人脈をフル活用しながら、著名なビジネスマンやセレブリティをボクシングの世界に引き込むことに成功した唯一のプロボクサーです。
【ヒーロー?ヒール?ファンもアンチも抱え込む希代のスーパースターです】
ボクシングファンの皆さんがご存知のように、フロイド・メイウェザー対する評価は賛否両論。アメリカに限って言うと、アンチの数が圧倒的に多いです。さらに、一部のメディアやアンチから「ボクシング界をダメにしている張本人」と激しく批判されることも珍しくありません。本当に、フロイド・メイウェザーは「ボクシング界をダメにしている張本人」なのでしょうか?
もちろん、答えは「ノー」です。逆に「ボクシング界を守っている王様」ではないでしょうか?21世紀に入って、アメリカの格闘技を取り巻く環境は大きな変化を迎えました。UFCをはじめ、ボクシングと別の魅力を持つ格闘技が勢力を拡大。さらに、メディアを取り巻く環境が激変し、テレビはボクシングを視聴できる唯一のメディアではなくなりました。
ボクシング界を取り巻く環境が厳しさを増すなか、フロイド・メイウェザーはただひとりPPVの視聴者数を高水準で獲得し続けています。過密スケジュールを乗り越えながら主要都市を飛び回り、誰よりも熱心にイベントをPRするフロイド・メイウェザー。膨大な時間と労力をPR活動に費やす一方で、練習量を減らさず、体型を常に維持している事実は「天才の努力」の証です。
過激な言動が目立つフロイド・メイウェザーは「ヒーロー」ではなく「ヒール」に分類されるボクサーです。どれだけ願っても、人々から愛される「ピープルズ・チャンピオン」にはなれない運命なのかもしれません。でも、激しいバッシングを受けながら、みんなの興味がボクシング界へ向くように努力しているフロイド・メイウェザーの功績はもっと高く評価されるべきではないでしょうか?
スポーツビジネスの頂点に君臨する「パウンド・フォー・パウンド・キング」はボクシング界を飛び越えた影響力を持つ「唯一無二の王様」です。全勝の快進撃を続けながら、世界タイトルとボクシング界を守り続けるフロイド・メイウェザー。模範的じゃないので「キャプテンアメリカ」にはふさわしくないですけど、将来、間違いなく殿堂入りする天才ボクサーです!