フライ級8回戦

ゾウ・シミン対ヨクトン・ゴーキャットジムの試合内容

北京五輪とロンドン五輪を連覇した金メダリストのゾウ・シミンが、強打を誇るファイターのヨクトン・ゴーキャットジムを中国に迎えて、プロ4戦目のリングに上がります。試合を重ねるたびに、力強さを増している金メダリストのゾウ・シミンに注目ですね。

試合は、真っ向から突進して強打を振り回すファイターのヨクトン・ゴーキャットジムに対して、ゾウ・シミンが小刻みにポジションを変えながら回転の速いパンチで応戦する展開で始まります。ゾウ・シミンもヨクトン・ゴーキャットジムも鋭い左ジャブを打ち込んでいます。

「ヨクトンは馬力のあるファイターだね。ゾウの力強さや適応力を確認するための最適な対戦相手かも。ゾウはパンチで押し返さないと、ヨクトンの前進は止まらないんじゃないかな？」と序盤の攻防に興味津々の管理人。どちらも手数が多く、激しい主導権争いが繰り広げられています。

3ラウンドに入ると、ゾウ・シミンが出入りのスピードとパンチの回転の速さを生かしたボクシングに切り替えます。ゾウ・シミンが「打たせずに打つボクシング」にチェンジしたことで、ヨクトン・ゴーキャットジムは戸惑いながら戦っている印象です。ゾウ・シミンのパンチがクリーンヒットする場面が目立つようになりましたね。

ダメージと疲れの影響で動きの鈍ってきたヨクトン・ゴーキャットジムに対して、ゾウ・シミンはコンパクトなパンチを打ち込み、主導権を握ります。ときどき、ゾウ・シミンの強烈なパンチも入っているのですが、タフなヨクトン・ゴーキャットジムは我慢しながら前進を続けています。

「完全にゾウのペースになってきたね。ゾウはKO勝利がほしいだろうなあ。ゾウがKOできるかどうかに焦点が絞られてきたかな？」と思い始めた6ラウンド終盤。ゾウ・シミンが猛然とラッシュし、力強いパンチを連打します。ヨクトン・ゴーキャットジムは顔面とボディの両方にダメーが蓄積する苦しい状況ですが、必死に耐えていますね。

7ラウンドに入ると、ゾウ・シミンがコンパクトなパンチを連打し、ヨクトン・ゴーキャットジムに休む時間を与えず、攻め続けます。「一方的になってきたなあ」と思い始めた7ラウンド1分すぎ、ゾウ・シミンの右フックがアゴをとらえ、ヨクトン・ゴーキャットジムが崩れ落ちます。

一気に勝負を決めたいゾウ・シミンは、細かいパンチを雨のように浴びせ、再びダウンを奪い、最後は、3度目のダウンを奪った瞬間、レフェリーが試合をストップ。ゾウ・シミンがプロ4戦目で初のKO勝利を飾り、地元ファンの大きな声援を浴びました。

ラウンドが進むにつれて、ゾウ・シミンの手数とスピードがヨクトン・ゴーキャットジムの強打とタフネスを上回った試合でしたね。ゾウ・シミンは決して一撃の破壊力があるタイプじゃないと思うのですが、7ラウンドのように細かいパンチを雨のように浴びせることができれば、相手を根負けに追い込むことができる、お手本のような試合でした。すさまじい連打でしたね！

ゾウ・シミン対ヨクトン・ゴーキャットジムの試合結果