アル・ヘイモンがプロデュース「Premier Boxing Champions」が期待される理由
アメリカのテレビ局NBCで3月にスタートする「Premier Boxing Champions」。ボクシング界に絶大な影響力を誇るアドバイザーのアル・ヘイモンがプロデュースするボクシングの新番組です。全米のボクシングファンが期待する「Premier Boxing Champions」はボクシング界に新しい可能性を生み出すことができるでしょうか?
アル・ヘイモンは「表舞台に登場しないスーパービジネスマン」。わかりやすく例えるなら「ジャニーズ事務所」のジャニー喜多川さんのような存在です。業界を飛び越えた知名度を誇りますが、表舞台に登場することはなく、舞台裏から契約選手やイベントをプロデュースしています。
そんなわけで、アル・ヘイモンがプロデュースする「Premier Boxing Champions」がNBCでオンエアされることが発表されたときは、めちゃめちゃ驚きました!NBCは、CBS、ABC、FOXと並ぶアメリカ4大ネットワークのひとつ。アル・ヘイモンと契約する人気ボクサーの試合が、アメリカ全土に無料ライブ中継されるので、ボクサーにとってもファンにとってもメリットがありますね。
【メイウェザーとパッキャオに続くスーパースターの誕生を期待したいです】
有料のケーブルテレビ(ペイチャンネル)やPPV放送が浸透しているアメリカでは、視聴者のターゲットを絞ったスポーツ番組は、ケーブルテレビ経由の視聴が一般的です。また、アメリカのスポーツファンは、地元のチームや選手を応援するケースが多く、スポーツ中継の全国放送は視聴率が意外と計算できないため、超ビッグイベントをのぞき、全国放送に踏み切りにくい社会事情があります。
そんなわけで、ボクシングは、HBOやShowtime、ESPNで放送されることが多く、ビッグイベントが4大ネットワークで放送されることは、ほとんどありません。今回、アル・ヘイモンの「Premier Boxing Champions」がNBCで定期的に(月1回の予定で)オンエアされることが決まり「ボクシングの人気が長く続く基盤ができるといいなあ」と激しく期待しています。
ライフスタイルや趣味の多様化が進み「趣味の時間を奪い合う時代」に突入した今、ボクシングに限らず、特定のスポーツやエンタメの人気を維持することは大変です。日米の違いはありますが、管理人が生まれた30年前、プロ野球のテレビ中継が30年後に地上波から消えるなんて、全く想像できませんでした。同じ現象が、どの国の、どの業界で起こっても不思議ではありません。
ボクシングの人気が長く続くためには、リングで戦うボクサーの活躍が絶対条件です。ビッグイベントを出場したり、世界タイトルへ挑戦したり、大金を稼いだりできるチャンスが増えれば、必然的に、ボクサーの活躍を目にするファンの数も増え、人気が継続されると信じています。全米ファンが注目する新番組が、新しいスーパースター誕生の舞台になると最高ですね。
ボクシング界のトップを走り続けるフロイド・メイウェザーとマニー・パッキャオの引退が見えてきたタイミングで幕を開ける「Premier Boxing Champions」。3月7日(日本時間3月8日)の記念すべき第1弾はキース・サーマン対ロバート・ゲレロ、エイドリアン・ブローナー対ジョン・モリナがオンエアされる予定です。ボクサーの活躍の機会がますます増えますように!