初防衛のデオンテイ・ワイルダーはエリック・モリナを地元でKOできるか?
全勝チャンピオンは地元ファンにKO勝利をプレゼントできるでしょうか?WBC世界ヘビー級チャンピオンのデオンテイ・ワイルダーが6月13日(日本時間6月14日)にアメリカのアラバマ州バーミンガムにエリック・モリナを迎える初防衛戦に向けたコメントを発表。アメリカにヘビー級タイトルを取り戻した英雄は、地元開催となる念願の初防衛戦が待ちきれない様子です。
「地元のアラバマで初防衛戦をすることが夢だったんだ。世界タイトル獲得に続いて、夢が実現できて、本当にうれしいよ。初防衛戦が楽しみで仕方ないんだ。当日は、友人がたくさん応援に来てくれる。負けることなんて、絶対にできないね。ファンのみんなにKO勝利をプレゼントするよ」
WBC世界ヘビー級チャンピオンに君臨するデオンテイ・ワイルダーは33戦全勝32KOの信じられないレコードを誇るパードパンチャー。もちろん、全17階級の世界チャンピオンで、KO率は最も高いです。30戦以上のキャリアで、97%のKO率は普通じゃないですね。右ストレートがクリーンヒットすれば試合が終わってしまう、わかりやすいヘビー級の強打者です。
【97%のKO率!デオンテイ・ワイルダーはエリック・モリナをKOできるか?】
一方、挑戦者のエリック・モリナはまとまりのある基本に忠実な正統派のボクサー。一撃で倒すハードパンチャーではありませんが、懐が深く、チャンスになると、パンチをまとめてきます。世界タイトル初挑戦となるデオンテイ・ワイルダー戦に向けて「ワイルダーは夢をかなえたんだろ?今度はオレの番だ。初めてのメキシコ系ヘビー級チャンピオンになるよ」と気合い入りまくりです!
エリック・モリナは身長が195センチくらいで、リーチも200センチくらいある長身で懐の深いボクサーです。手数も多く、対戦相手からすると、戦いづらいタイプだと思います。でも、デオンテイ・ワイルダーは身長が200センチで、リーチが驚異の210センチ。パワー、スピード、サイズのいずれもデオンテイ・ワイルダーにアドバンテージがありそうですね。
そんなわけで、デオンテイ・ワイルダーが故郷に凱旋(がいせん)する初防衛戦は「強打者のワイルダーがモリナを何ラウンドでKOするんだろう?」にポイントを絞って楽しみたいです。逆に言うと、エリック・モリナは「どんな内容でも勝てば大金星」なので、左右に動き続けて、できるだけ的を絞らせないように戦いながら、カウンターの右ストレートを狙いたいですね。
最近のアメリカの格闘技界は、ボクシング界の頂点に立つフロイド・メイウェザー、UFC女子バンタム級チャンピオンのロンダ・ラウジー、デオンテイ・ワイルダーの「3人の銅メダリスト」がめちゃめちゃ注目されています。オリンピックでは金メダルを獲得できませんでしたが、プロ転向後は全勝の快進撃を続けて、大金を稼ぎ、大成功しています。3人とも反骨心がすごいですもんね。
特に、デオンテイ・ワイルダーは「最重量級の倒し屋」で、とんでもないスーパースターになる可能性を秘めています。個人的には「キャリアを積んで、ヘビー級の実力者をKOできるようになると、人気が一気に爆発しそうだね。当たったら倒せる魅力はハンパないよ」と期待せずにはいられません。念願の初防衛戦で豪快なKOを披露して、次のステップへ進んでほしいなあ。