WBO世界ヘビー級タイトルマッチ
チャンピオン | セルゲイ・リャコビッチ(ベラルーシ) 戦績:24戦23勝14KO1敗 |
挑戦者 | シャノン・ブリッグス(アメリカ) 戦績:52戦47勝41KO4敗1分 |
試合内容
ヘビー級史上屈指のチャンピオン、レノックス・ルイスにKO負けして以来、8年ぶりの世界戦となる挑戦者のシャノン・ブリッグス。「大砲」と呼ばれ、次期チャンピオンと言われ続けた男の2度目の世界戦は、今年一番、いえいえ管理人が観戦したボクシングの試合で一番衝撃的な幕切れとなりました。
強打が自慢のシャノン・ブリッグスに対して、チャンピオンのセルゲイ・リャコビッチは軽いパンチを当てながら、確実にポイントを積み重ねる展開が続き、試合は最終ラウンドを迎えます。この時点で、ジャッジは3者ともリャコビッチを支持。
リャコビッチがそのまま逃げ切るかなと思った12ラウンド残り時間37秒、リャコビッチの左ジャブに合わせて放ったブリッグスの右クロスがリャコビッチのテンプルをとらえます。思わずたたらを踏むチャンピオンのリャコビッチ。
さらに、足元がおぼつかないリャコビッチに対してブリッグスが残り時間32秒で再び強烈な右クロスカウンターを放ちます。三半規管を揺らされ、チャンピオンのリャコビッチは後退。勝負をかけて追いかけるブリッグスの右ストレートがリャコビッチのアゴをとらえ、チャンピオンがキャンバスに沈みます。
試合時間は残り11秒。
勝利への執念で立ち上がったリャコビッチに挑戦者のブリッグスが最後の力を込めてラッシュします。残り1秒、リャコビッチを強烈な連打で場外へ突き落とすブリッグス。場外へ落ちたリャコビッチが20秒以内にリングへ戻れば、チャンピオンの防衛ですが、レフェリーが試合をストップ。
この瞬間、次期チャンピオンと呼ばれ続けたブリッグスが、悲願のチャンピオンベルトを手に入れ、世界チャンピオンに君臨しました。本当に劇的な試合で、こんな試合は初めてです。管理人が観た最高の逆転試合です。本当に驚きました!
旧ソ連出身のボクサーが王者を独占していたヘビー級戦線に、アメリカ人シャノン・ブリッグスが劇的な勝利で待ったをかけたのです。ブリッグスはスタミナ的に弱点があるので、勝つのは無理かなと思っていましたが、あのパンチ力はさすがの一言です。まさにヘビー級という試合を堪能することができ、大満足の試合でした。
試合結果
試合結果 | シャノン・ブリッグスが奇跡の12ラウンド2分59秒TKO勝ちで初の世界タイトル獲得 |