IBF世界ウェルター級タイトルマッチ
チャンピオン | カーミット・シントロン(プエルトリコ) 戦績:28戦27勝25KO1敗 |
挑戦者 | ワルテル・マティセ(アルゼンチン) 戦績:28戦26勝25KO1敗1無判定 |
試合経過
全17階級で最も多くのスーパースターが集うウェルター級。その中でも屈指の強打を誇る「キラー」、カーミット・シントロンが、アルゼンチンの強打者ワルテル・マティセを迎えて初防衛に挑みます。
KO率90%以上の強打者同士の決戦は序盤から壮絶な展開となりました。1ラウンド開始直後から、お互い激しい左ジャブで相手をけん制。強烈なジャブの突き合いの中で、両者とも右ストレートの距離を測ります。お互いKO率90%以上のハードパンチャーですが、体格、リーチで上回るシントロンの方がマティセに比べて、一撃一撃が重く、威力を感じます。
マティセはシントロンの強打を警戒して両ガードを高く構えますが、試合が進むにつれて、シントロンの強打がマティセのガードを破り始め、1ラウンド残り20秒、シントロンの右ストレートがマティセのテンプルをとらえ、さらに、右ストレート、右アッパー、右ストレートの連打でダウンを奪います。
2ラウンド開始直後から勝負に出るシントロン。開始10秒、動きの鈍ったマティセの左ジャブの帰り際をチャンピオン、シントロンの強烈な右ストレートが襲い、この試合2度目のダウン。マティセのダメージはかなり深いものでしたが、レフェリーは続行できると判断。ところが、グロッキーのマティセを待っていたのは壮絶なKOでした。
左アッパーでマティセを起こしたシントロンは、ウェルター級最強の右ストレートでマティセの意識を断ち切ります。ダウンと同時にレフェリーが試合をストップ。ウェルター級最強の拳を持つシントロンが豪快なKOで初防衛を達成し、「キラー(暗殺者)」のニックネーム通りの倒しっぷりを発揮しました。
他団体のチャンピオン以外でシントロンに勝てるボクサーはいるのでしょうか?シントロン唯一の黒星は、WBOチャンピオンのアントニオ・マルガリートによって喫したものですが、あれから2年以上経っているので、もし再戦が実現すれば、当時(2年前はマルガリートの5回TKO勝利)と全く逆の結果も十分ありえます。
WBAチャンピオンのミゲール・コット、WBCチャンピオンのフロイド・メイウェザー、WBC暫定チャンピオンのシェーン・モズリー、WBOチャンピオンのアントニオ・マルガリート、誰と戦っても見ごたえ十分の試合になること間違いなしです。どの組み合わせもスリリングなウェルター級から今後も目が離せません!
試合結果
試合結果 | チャンピオン、カーミット・シントロンが2ラウンドTKO勝ちでタイトル初防衛に成功 |