WBO世界ウェルター級タイトルマッチ
チャンピオン | アントニオ・マルガリート(メキシコ) 戦績:39戦34勝24KO4敗1無効試合 |
挑戦者 | ポール・ウィリアムス(アメリカ) 戦績:32戦全勝24KO |
試合内容
5年間で7度の防衛を達成している安定王者、アントニオ・マルガリートに全勝のスーパースター候補、ポール・ウィリアムスが挑戦する注目の一戦!
マルガリートは全17階級を通して、トップクラスのタフネスを誇り、相手が嫌になるほど、パンチを出し続ける勇敢なファイターです。一方、挑戦者のウィリアムスは身長185センチで、リーチはなんと208センチ!ヘビー級並みのリーチとサウスポーを活かした戦い方でタイトル奪取を狙います。
試合序盤は挑戦者、ウィリアムスのペースで進みます。208センチのリーチを活かした右ジャブでマルガリートを突き放し、懐に入ってくると、狙いすました左アッパーを放つ理想的な展開。ウィリアムスは長身にも関わらず、インサイドでも回転が速く、マルガリートを圧倒し、マルガリートは中に入ることができません。
ウィリアムスはパンチを打つたびに頭と体のポジションを変えるので、マルガリートは的を絞ることができず、自慢の強打がむなしく空を切ります。サウスポーと体格の利点を完璧に活かしたボクシング。管理人の採点では、6ラウンドまでウィリアムスのフルマークで試合が進みます。
7ラウンドに入ると、前半飛ばしすぎた影響か、ウィリアムスに疲れが見え始め、マルガリートが少しずつ懐に飛び込むことができるようになります。前半は飛び込まれてもクリンチでごまかしてきたウィリアムスですが、クリンチを振りほどかれて、ボディをもらう場面が目立ち始めます。
このままウィリアムスが後退し、マルガリートのペースになるかなと思いましたが、ウィリアムスが距離を保ちながら、必死に打ち合ってマルガリートを食い止めます。10ラウンド終了間際、マルガリートの強烈な2発の右ストレートがウィリアムスの顔面をクリーンヒット!
ウィリアムスはその後もマルガリートの反撃を浴びますが、12ラウンド何とか耐え切ります。微妙な判定でしたが、前半のリードが影響し、ウィリアムスの判定勝利。結果的に、逃げるのではなく、打ち合って止めようとしたウイリアムスの姿勢が後半に強いマルガリートの猛追を許さず、勝利につながったと思います。少しムラがありそうなボクシングスタイルですが、スタミナ、攻撃のリズム、打たれ強さを兼ね備えているので、スーパースター候補と言って問題ないでしょう。
フロイド・メイウェザー、ミゲール・コット、シェーン・モズリー、カーミット・シントロンの強豪ひしめく他団体チャンピオンでも、12ラウンド動いて戦えるウィリアムスをつかまえて打ち倒すのは難しいですね。もしウィリアムスに勝てるウェルター級ボクサーをひとり挙げろと言われたら、この試合で敗れはしたものの、マルガリートが最有力ではないでしょうか?2人の再戦を期待するボクシングファンは管理人だけではないはずです。
試合結果
試合結果 | 挑戦者ポール・ウィリアムスが判定勝ちでタイトル奪取。ちなみに、管理人の判定は115-113でポール・ウィリアムスの勝ちでした。 【公式ジャッジの採点結果】
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