WBA世界ウェルター級タイトルマッチ
チャンピオン | ミゲール・コット(プエルトリコ) 戦績:31戦全勝25KO |
挑戦者 | アルフォンソ・ゴメス(メキシコ) 戦績:23戦18勝8KO3敗2分 |
ミゲール・コット対アルフォンソ・ゴメスの試合内容
ボクシングの全17階級で最も強いボクサーが集まると言われるウェルター級。フロイド・メイウェザー、アントニオ・マルガリート、シェーン・モズリー、ザブ・ジュダー、ポール・ウィリアムス、カーミット・シントロン、カルロス・キンタナが参戦しています。
さらに、オスカー・デラホーヤ、リッキー・ハットンの参入もうわさされ、ものすごいことになっています。同時代にこれほど強いボクサーが集まった階級はボクシング史上初めてかもしれませんね。
そのウェルター級で、フロイド・メイウェザーと最強の称号を分け合うボクサーが、今回登場するWBA世界ウェルター級チャンピオンのミゲール・コットです。
全勝で8割を超えるKO率を誇る万能型ボクサー。顔面でもボディーでも倒せるバリエーション豊かなハードパンチと卓越したディフェンス技術がミゲール・コットの持ち味です。
今回の防衛戦の相手はアルツロ・ガッティに勝利したアルフォンソ・ゴメス。世界タイトル初挑戦ながら、一発一発に力を込めて連打する攻撃的なボクシングとガッティの強打に耐えたタフさが持ち味の粘り強いボクサーです。
ミゲール・コットにとってアルフォンソ・ゴメスは決して楽な相手ではないはずと予想していたのですが、試合が始まってみれば、ミゲール・コットの強さばかりが目立つ意外な展開となりました。
1ラウンドは左ジャブで様子を見るミゲール・コット。いつも通りの立ち上がりですね。世界初挑戦のアルフォンソ・ゴメスも左ジャブを中心に、リズムを作ろうと積極的に仕掛けます。ミゲール・コットもアルフォンソ・ゴメスも調子は良さそうですね。
試合が動いたのは2ラウンド。このラウンドからプレッシャーを強めたミゲール・コットがボディーを中心にパンチを集めます。アルフォンソ・ゴメスも必死に応戦しますが、ミゲール・コットがアルフォンソ・ゴメスの打ち終わりを狙ってクリーンヒットを入れ始め、右フックのボディーブローでダウンを奪います。
ミゲール・コットは3ラウンド終了間際にも左のボディーブローでダウンを奪い、試合を完全に支配します。アルフォンソ・ゴメスは本当にタフなボクサーだと思うのですが、ミゲール・コットにかかると、これほど簡単にダウンを奪えるんですね。
ミゲール・コットとアルフォンソ・ゴメスの実力にこれほど大きな差があると思いませんでした。途中からは世界タイトルマッチではなく、スパーリングを観ているようで、アルフォンソ・ゴメスが気の毒になるほどの展開です。
ミゲール・コットは5ラウンドにも左ジャブでダウンを奪い、試合は5ラウンドが終了した時点でストップ。「コットは間違いなくウェルター級トップファイターだね」と思わずにいられない試合内容でタイトル防衛に成功しました。
ミゲール・コットは試合を重ねるにつれて着実に強くなっていますね。特筆すべきは攻撃力です。左右どちらのパンチも強く、顔面、ボディーのどちらでもKOできる多彩なコンビネーションブローがコットの魅力ですね。
プレッシャーのかけ方は全ボクサーの中でトップクラスのうまさで、状況に応じて強打を顔面、ボディーに打ち分けることができる判断力も持っています。もともと優れたディフェンス技術を誇るボクサーなので、相手をKOできる攻撃力が加わると鬼に金棒ですね。
今から1年前、管理人は「フロイド・メイウェザーに勝てるウェルター級ボクサーはいない」と確信していました。しかし、今は「もしかすると、コットなら強つチャンスがあるかも」と思い始めています。
もし明日、世界中のボクシングファンが最も実現を期待しているビッグマッチ「ミゲール・コット対フロイド・メイウェザー」が行われたら、管理人はミゲール・コットの勝ちを予想します。おそらく、ミゲール・コットは「今が最も心技体が充実している時期」で、圧倒的な強さと余裕が全身からみなぎっています。
9月にフロイド・メイウェザーとオスカー・デラホーヤの再戦が予定されているので、今年の実現は難しいかもしれませんが、来年は「ミゲール・コット対フロイド・メイウェザー」の「ウェルター級最強決定戦」が観戦できるとうれしいですね。
ミゲール・コット対アルフォンソ・ゴメスの試合結果
試合結果 | ミゲール・コットが5ラウンド終了TKO勝利。合計3度のダウンを奪う完璧な内容でタイトル防衛に成功しました。 |