WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ
チャンピオン | クリスチャン・ミハレス(メキシコ) 戦績:38戦33勝13KO3敗2分 |
挑戦者 | ホセ・ナバーロ(アメリカ) 戦績:29戦26勝12KO3敗 |
試合内容
軽量級の人気ボクサー、ホルヘ・アルセに勝利し、評価が急上昇中のクリスチャン・ミハレス。わずか1年強で5度の防衛戦をクリアし、最近は試合を重ねるたびに安定感が増しているように思います。サウスポー独特の間合いを上手く活かしたボクシングで相手の良さを消してしまうタイプのボクサーですね。
今回の挑戦者は、日本でもお馴染みのホセ・ナバーロ。川嶋勝重選手、徳山昌守選手の世界タイトルに挑戦した経験を持つ技巧派のサウスポーです。元オリンピック選手で、今回が4度目の世界挑戦となるナバーロは、安定チャンピオン、ミハレスの牙城を打ち崩すことができるのか?技巧派サウスポー同士の対決は意外な結末を迎えました。
序盤、試合のリズムを掴んだのはチャンピオンのミハレス。右ジャブを的確に連打し、確実にポイントを積み重ねます。挑戦者のナバーロはなかなか懐に入ることができず、苦しい展開ですね。
ナバーロはオリンピック出身ボクサーらしく、綺麗なボクシングが持ち味なのですが、決め手となるパンチがないのが残念。左ストレートや右フックなど決め手となるパンチがあれば、ミハレスはもう少し警戒しながら、右ジャブを出したでしょう。
中盤から終盤にかけてもお互いが距離を取り合う同じような展開が続きますが、パンチの的中率でミハレスが上回り、有利に試合を進めます。テクニシャン同士の対決では、パンチの的中率とディフェンス技術が大きなカギを握ります。このタイトルマッチに限れば、ミハレスのほうが1枚も2枚も上手でしたね。
特に目立ったのがミハレスの多彩なパンチとディフェンス技術です。ミハレスはストレート、フック、アッパーを顔面、ボディーに打ち分けることができるんです。また、ブロックだけでなく、上半身を振り、相手のパンチをよけることができる点も強みですね。ブロックだけで相手のパンチを防ごうとすると、すぐに攻撃に移れませんからね。
4度目の挑戦で何とかプロの頂点に立ちたいナバーロも必死に前へ出てパンチを当てようとしますが、チャンピオン、ミハレスの巧みなディフェンスにかわされ、コンビネーションブローを決められる苦しい展開。何とか12ラウンド戦い抜きましたが、管理人の採点では116-112でミハレス有利です。
誰が観てもミハレスを支持する試合だったと思いますが、ひとりのジャッジが不可解な採点を付けます。なんと全ラウンドのポイントをナバーロに与えたのです。素人目から見てもあまりにひどすぎます!管理人が知る限り、これほど理解に苦しむジャッジはいません。苦しい減量と過酷なトレーニングに耐え、リング上で戦うボクサーが本当にかわいそう!ボクシング史上最悪レベルのジャッジですね。
勝ったミハレスは、WBAチャンピオンのアレクサンドル・ムニョスと統一戦を行うそうです。最近のミハレスの充実ぶりを観ると、コンディションさえ問題なければ、ミハレスの勝利が妥当だと言わざるを得ませんね。それほど今のミハレスは安定感がありますよ。
試合結果
試合結果 | チャンピオン、クリスチャン・ミハレスが2-1の判定で勝利し、タイトル防衛に成功。ひとり不可解なジャッジがいますね(笑)。ちなみに、管理人の採点は116-112でミハレスの勝ちでした。 【公式ジャッジの採点結果】
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