WBA世界バンタム級タイトルマッチ
チャンピオン | ウラディミール・シドレンコ(ウクライナ) 戦績:22戦20勝7KO2分 |
挑戦者 | 池原信遂(日本) 戦績:28戦27勝19KO1敗 |
試合内容
池原信遂選手(大阪帝拳)が無敗のチャンピオン、ウラディミール・シドレンコを日本に迎えて、悲願の世界タイトルに初挑戦する大一番。池原信遂選手はデビュー11年目にして初の世界タイトル挑戦です。
シドレンコ、池原選手ともに、距離を詰めて打ち合うファイタータイプですが、ガードをガッチリ固めるシドレンコに対して、池原選手はよりアグレッシブに手数を出し続け、世界初挑戦とは思えない見事な初回でした。
試合が動いたのは、2ラウンド終盤。シドレンコの右クロスが池原選手のテンプルを打ち抜きます。チャンスとばかり、シドレンコがヨタヨタと後ろへよろめく池原選手にラッシュをかけ、確実にポイントを奪い返します。
4ラウンドには右アッパーのダブルから、右フック、左フックで追い討ちをかけ、確実に池原選手にダメージを与えていきます。パンチの的確さ、ボディーブローの上手さ、ブロックの固さなどシドレンコのほうが一枚上ですが、池原選手も必死に食い下がり、中盤は上下のコンビネーションを使い分けながら、互角に打ち合います。
しかし、終盤になるにつれて、今まで蓄積されたダメージの差が出始め、池原選手がわずかな差でポイントを奪われるラウンドが続きます。この試合を通して、前に出て打ち合おうとする攻撃姿勢は、チャンピオンのシドレンコより池原選手のほうが勝っていたと思いますが、ボディーブローの使い方や、体力を上手く温存したり、回復する戦い方など、チャンピオンのほうがメリハリの効いたボクシングをしていたと思います。
結果は、シドレンコを苦しめながらも池原選手の判定負け。11年間待ち続けた池原選手の夢はかないませんでしたが、無敗のチャンピオン、シドレンコを苦しめた一戦でした。特に、中盤はシドレンコが池原選手のボディーブローを嫌がる場面もあり、試合内容はポイント差ほど開きがなかったと思います。
試合結果
試合結果 | チャンピオン、シドレンコが判定勝ちでタイトル防衛に成功 【公式ジャッジの採点結果】
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