WBO世界スーパーライト級タイトルマッチ
チャンピオン | リカルド・トーレス(コロンビア) 戦績:33戦32勝28KO1敗 |
挑戦者 | ケンドール・ホルト(アメリカ) 戦績:25戦23勝12KO2敗 |
試合内容
中量級屈指のハードパンチャー、リカルド・トーレス。KO率8割を超える攻撃力を武器に2006年11月にWBO世界スーパーライト級タイトルを奪取し、今回が3度目の防衛戦になります。プロ唯一の黒星を喫したミゲール・コット戦も敗れはしましたが、ダウンを奪っています。勝っても負けても倒し倒されのスリリングなボクシングは緊張感がありますよね。
今回、トーレスに挑戦するのはケンドール・ホルト。実はトーレスとホルトは2007年9月に一度戦っています。前回も今回同様、チャンピオンのトーレスにホルトが挑戦するという図式で、結果はトーレスの逆転TKO勝ち。しかし、ホルト側から「ストップが早かった」というクレームが付いたことで、今回の再戦となったようです。
前回の対戦が倒し倒されの壮絶な試合だったので、「今回は少し静かな立ち上がりになるかな」と予想していたのですが、とんでもない!前回以上のスリリングな展開となり、2人のボクサーを待っていたのは、またしても物議を呼びそうな壮絶な結末でした。
管理人がコーヒーを片手に「さあ、始まったぞ」とソファーに腰かけた直後、チャンピオン、トーレスのオーバーハンドライトがホルトのテンプルにクリーンヒット!わずか13秒でダウンを奪います。2008年、これまでに観戦したタイトルマッチで最短のダウンではないでしょうか?
すぐに立ち上がり、ステップを踏む挑戦者のホルト。体が柔らかいおかげで、トーレスの強打を少し吸収したようが、ホルトのダメージは明らかです。レフェリーが試合続行を指示すると同時に、再びチャンピオンのトーレスが襲いかかり、左右のフックをがむしゃらに連打。ホルトから2度目のダウンを奪います。
「終わりかな」と思ったボクシングファンは管理人だけではないでしょう。しかし、ホルトのダメージを確認したレフェリーは続行を指示。トーレスが絶体絶命のホルトをコーナーへ追い詰め、パンチを連打します。ところが、その数秒後、マットに沈んだのはチャンピオンのトーレスでした。
両者がコーナーでパンチを交換した際、ホルトの頭がトーレスのアゴを直撃。トーレスは一瞬意識を失ったのではないでしょうか?後ろへよろめくトーレスに対して、ホルトは左ジャブで距離を測った後、強烈な右ストレートをトーレスのテンプルへ打ち込みます。
そのまま真下にしゃがみ込むトーレス。レフェリーのジェイ・ネイディーが、崩れ落ちたトーレスをのぞき込みますが、意識がなく、試合はそのままストップ。2度のダウンを奪われながら、ケンドール・ホルトが大逆転KO勝利で、悲願の世界チャンピオンベルトを奪取しました。
今回も倒し倒されの壮絶な結末でしたが、前回同様、モメそうな終わり方でしたね。テレビ中継を観る限り、ホルトのバッティングは偶然だと思いますが、敗れたトーレスがかわいそうなので、ラバーマッチ(第3戦)の実現を期待します。それにしても、ホルトとトーレスは何度戦ってもどちらかがマットに沈む展開になりそうなほど、かみ合いますね。もう一回観たいなあ。
試合結果
試合結果 | ケンドール・ホルトが大逆転の1ラウンドKO勝ちでタイトル奪取に成功。 |