WBA世界ヘビー級タイトルマッチ
チャンピオン | ルスラン・チャガエフ(ウズベキスタン) 戦績:25戦24勝17KO1分 |
挑戦者 | カール・デイビス・ドルモンド(コスタリカ) 戦績:26戦全勝20KO |
試合内容
無敗のWBA世界ヘビー級チャンピオン、ルスラン・チャガエフが全勝の挑戦者、カール・デイビス・ドルモンドを迎えて約1年ぶりに防衛戦を行います。アキレス腱の負傷から復帰したルスラン・チャガエフが強打者のカール・デイビス・ドルモンド相手にどれだけ持ち味のフットワークを活かして戦えるか、注目ですね。
WBA世界ヘビー級チャンピオンのルスラン・チャガエフは無敗のまま世界の頂点へ登りつめた技巧派のサウスポー。軽快なフットワークと抜群のカウンターを武器に、ヘビー級らしからぬボクシングをするルスラン・チャガエフですが、アキレス腱を痛め、1年以上リングから遠ざかっていました。スピードとボクシング勘が戻っているか、気になりますね。
挑戦者のカール・デイビス・ドルモンドは26戦全勝のスピード豊かな強打者。ボクシングの世界チャンピオンが誕生していないコスタリカ出身で、もしカール・デイビス・ドルモンドが勝つと、コスタリカ初の世界チャンピオン誕生です。初の世界タイトル挑戦で、初戴冠を狙います。
試合は序盤からヘビー級らしからぬフットワークを使った技術戦。チャンピオンのルスラン・チャガエフはフットワークを使って相手の攻撃をかわし、右ジャブと左ストレートを確実に当ててポイント積み重ねるいつものボクシングですが、全勝の強打者、カール・デイビス・ドルモンドがこれだけフットワークを使うとは思わなかったですね。
ルスラン・チャガエフが久しぶりの試合ということもあり、試合前は「序盤からドルモンドが前へ出て倒しに行くんじゃないかな?」と予想していたのですが、じっくりとルスラン・チャガエフを観察しながら戦っているようです。「ドルモンドは戦績通り、パンチがあるけど、手数が少ないなあ。もっと行かないと、ラウンドが進むにつれてチャガエフのペースになっちゃうよ」と予想外のスローペースに驚く管理人。
3ラウンド、カール・デイビス・ドルモンドがいきなりのオーバーハンドライトをルスラン・チャガエフの顔面に打ち込み、ルスラン・チャガエフが後退します。「チャガエフがまともにもらうなんて珍しいなあ。ドルモンドはチャンスだよ」と思ったのですが、カール・デイビス・ドルモンドは深追いしません。「ありゃ?これは静かな試合のまま進むかな?」と思い始めた3ラウンド終盤、偶然のバッティングでルスラン・チャガエフが左まぶたをカットします。かなり深い傷ですね。
4ラウンドに入ると、ルスラン・チャガエフの傷口が広がったのか、すごい血が流れ始めます。「これは途中で試合がストップするかも。チャガエフもドルモンドも早めに勝負してポイントを取りたいなあ」と試合ストップを心配する管理人。偶然のバッティングなので、試合がストップすると、負傷判定になります。
まぶたをカットしているチャンピオンのルスラン・チャガエフは試合ストップを考えてか、これまで以上に積極的にパンチを出し、ポイントを奪いに行きますが、なぜか挑戦者のカール・デイビス・ドルモンドは勝負に行きません。6ラウンド開始直後、レフェリーが試合を止めてドクターの意見を聞き、一度は再開されましたが、結局6ラウンド終了後、レフェリーが試合をストップ。勝敗は3人のジャッジの判定に委ねられます。
結果は3人のジャッジすべてがルスラン・チャガエフを支持。1年ぶりの防衛戦となったルスラン・チャガエフが6ラウンド負傷判定で、全勝のカール・デイビス・ドルモンドを破り、2度目の防衛に成功しました。カットの影響もあり、本調子とは言えない内容でしたが、ルスラン・チャガエフにとっては勝利したことが大きな収穫だと思います。カール・デイビス・ドルモンドにとってはもったいない試合でしたね。
試合結果
試合結果 | ルスラン・チャガエフが6ラウンド負傷判定勝ちでタイトル防衛に成功。管理人の採点は57-57のドローでした。 【公式ジャッジの採点結果】
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