WBO世界スーパーフェザー級タイトルマッチ
チャンピオン | ニッキー・クック(イギリス) 戦績:30戦29勝16KO1敗 |
挑戦者 | ローマン・マルチネス(プエルトリコ) 戦績:22戦21勝12KO1分 |
試合内容
2008年9月、アレックス・アーサーが持つWBO世界スーパーフェザー級タイトルマッチに挑戦し、12ラウンド判定の末、悲願の世界チャンピオンベルトを獲得したニッキー・クックが、無敗のローマン・マルチネスを挑戦者に迎えて、初防衛戦に挑みます。ニッキー・クック、ローマン・マルチネスともに手数の多いボクサーなので、打ち合いになりそうですね。
試合は序盤からニッキー・クック、ローマン・マルチネスが積極的に打ち合う予想通りの展開。地元イギリス出身のニッキー・クックが左ジャブから右ストレートを打ち込むのに対して、プエルトリコ出身の挑戦者、ローマン・マルチネスは左フック、左ボディーブローで応戦します。お互いに手数が多いですね。
2ラウンドに入ると、挑戦者のローマン・マルチネスがこれまで以上に攻撃を仕掛け、試合のペースを握ろうとします。1ラウンドと同じように、ニッキー・クックが前へ出てパンチを打っているのですが、ローマン・マルチネスがニッキー・クックの打ち終わりを狙って、左フックと左ボディーブローを強振!ニッキー・クックは打ち終わりを狙われている気がするのか、少し警戒しながら戦っているようです。
「ローマン・マルチネスは、ニッキー・クックのプレッシャーをそんなに感じていないのかな?この展開だと、ラウンドが進めば進むほど、ローマン・マルチネスが試合のペースを握るかも」と思っていると、2ラウンド終盤に、ニッキー・クックがローマン・マルチネスの顔面に強烈な左フックのカウンターを打ち込みます!ローマン・マルチネスは何とかダウンを逃れましたが、かなりのダメージです。
「もう少し時間があれば、試合が決まっていたかも。ローマン・マルチネスのダメージはどれくらいあるのかな?」と挑戦者のダメージを観察する管理人。ところが、3ラウンドに入ると、先に前へ出たのはニッキー・クックではなく、ローマン・マルチネスでした。ローマン・マルチネスはこれまであまり打たなかった右ストレートを多用し、ニッキー・クックの攻撃を食い止めます。
「あれ?ローマン・マルチネスよりニッキー・クックのほうがダメージが深そうに観えるなあ。形勢が逆転したかな?」とニッキー・クックの失速ぶりに驚く管理人。4ラウンドに入ると、ニッキー・クックがローマン・マルチネスのプレッシャーにおされて後退する場面が増え、ラウンド中盤、ローマン・マルチネスが右ストレートから左アッパーの2連打をニッキー・クックの顔面に打ち込み、ダウンを奪います。
何とか立ち上がったニッキー・クックに対して、ローマン・マルチネスが左フックを顔面へ強振し、再びニッキー・クックがダウン!ニッキー・クックは再び立ち上がりましたが、レフェリーが試合をストップし、ローマン・マルチネスが敵地イギリスで世界タイトル獲得に成功しました。
ローマン・マルチネスは無敗のまま世界チャンピオンになりましたね。この試合を観る限り、ローマン・マルチネスは器用なボクサーではないと思うのですが、ニッキー・クックがパンチを打つと、必ず打ち返し、簡単に主導権を渡さない、粘り強さがあります。ローマン・マルチネスの相手は、ニッキー・クックのように、ラウンドを重ねるにつれて、我慢できなくなり、最後はマットに沈むんでしょうね。今後も注目です。
試合結果
試合結果 | ローマン・マルチネスが4ラウンド終了TKO勝ちでタイトル奪取に成功。 |