WBA世界フェザー級暫定王座決定戦
同級ランキング1位 | ユリオルキス・ガンボア(キューバ) 戦績:14戦全勝12KO |
同級ランキング2位 | ホセ・ロハス(ベネズエラ) 戦績:33戦25勝17KO6敗1分1無判定 |
試合内容
アテネオリンピックで金メダルを獲得後、プロデビューを果たし、連戦連勝を重ねるユリオルキス・ガンボアが初の世界タイトル挑戦です。対戦相手は、これまで4度の世界挑戦経験を持つホセ・ロハス。攻撃的なファイター、ユリオルキス・ガンボアと、ベテランのサウスポー、ホセ・ロハスという正反対のボクシングスタイルを持つボクサー同士の暫定王座決定戦です。
試合前はユリオルキス・ガンボアがプレッシャーをかけて、ホセ・ロハスがユリオルキス・ガンボアの突進をいなしながら戦う展開を予想したのですが、踏み込んで思いっきりパンチを打ち込んでくるユリオルキス・ガンボアのボクシングに、ホセ・ロハスが付き合って、大味な立ち上がりになっています。
普段のホセ・ロハスなら、もう少し右ジャブを突いて、パンチを出しながら相手の攻撃をかわすのですが、ユリオルキス・ガンボアのパンチが想像以上なのか、プレッシャーが強いのか、手数が少なく、ユリオルキス・ガンボアのボクシングに巻き込まれているようです。
「身長、リーチで上回るベテランのロハスがサウスポーの良さを出せていないなあ。自分から右ジャブを突いて回り込めば、ガンボアが混乱する場面が観られそうなんだけど」と予想外の展開に驚く管理人。試合前は「ホセ・ロハスのボクシングに、ユリオルキス・ガンボアが混乱するかな?」と思ったのですが、ユリオルキス・ガンボアのスピード、パンチ力が完全にホセ・ロハスを上回っていますね。
こうなると、試合は完全にユリオルキス・ガンボアのペース。いきなり飛び込んで打ち込む左右のフックが、ホセ・ロハスをとらえる場面が増え、ラウンドが進むにつれてホセ・ロハスの顔面が腫れ上がります。
5ラウンドには、右ジャブをボディーへ打ち込もうとしたホセ・ロハスに対して、ユリオルキス・ガンボアがカウンターの左フックをヒットさせ、ダウンを奪います。スリップ気味で、ホセ・ロハスにとっては気の毒なダウンですが、スピードの違いが目立ち始めましたね。
その後も終始、ユリオルキス・ガンボアが試合を支配し、迎えた10ラウンド、ユリオルキス・ガンボアの左フック、右ストレートがホセ・ロハスの顔面をとらえ、「ロハスは右目の周りが腫れすぎて見えていないんじゃないかな?」と思っていると、レフェリーが試合をストップ。ユリオルキス・ガンボアが10ラウンドTKO勝ちで全勝のまま世界タイトルを獲得しました。
ユリオルキス・ガンボアがホセ・ロハスの良さを完全に消しちゃいましたね。一言で言うと、「スピード差」がモロに出た試合だったと思うのですが、スピードはもちろん、ユリオルキス・ガンボアの当て勘に感心させられる試合でした。まだまだ荒っぽさが目立つユリオルキス・ガンボアですが、この勢いは簡単に止まりそうもありませんね。
試合結果
試合結果 | ユリオルキス・ガンボアが10ラウンドTKO勝ちで全勝のまま世界タイトルを奪取。 |