WBO世界バンタム級暫定王座決定戦
元2階級制覇 チャンピオン |
フェルナンド・モンティエル(メキシコ) 戦績:41戦38勝28KO2敗1分 |
同級ランキング3位 | ディエゴ・シルバ(アルゼンチン) 戦績:28戦24勝12KO1敗3分 |
試合内容
3階級制覇を狙うメキシコ出身の強打者、フェルナンド・モンティエルが、アルゼンチン出身のディエゴ・シルバとWBO世界バンタム級暫定王座をかけて拳を交えます。フェルナンド・モンティエルは、2000年12月にWBO世界フライ級タイトル、2002年6月にWBO世界スーパーフライ級タイトルを獲得した好戦的なファイター。今回の暫定王座決定戦で、実に17度目の世界戦登場になります。
試合は初の世界タイトル奪取に燃えるディエゴ・シルバが積極的にパンチを打ち込み、フェルナンド・モンティエルが反撃する予想外の展開。試合前は「序盤からモンティエルが勝負をかけるかも」と思っていただけに、ちょっと驚きました。「シルバは手数が多く、勇敢だよ。モンティエルも確実にパンチを当てて、上手く戦っているなあ」というのが1ラウンドを観た感想です。好試合になりそうな展開ですね。
2ラウンドに入ると、今度はフェルナンド・モンティエルが積極的に前へ出て、得意の左ジャブ、左フックで試合をコントロールします。フェルナンド・モンティエルの左のパンチは本当に種類が豊富で、上下の打ち分けも上手いですね。ディエゴ・シルバの突進が、フェルナンド・モンティエルの左で止められています。
「ちょっとずつモンティエルのペースになってきたな」と思っていると、ラウンド終了間際、フェルナンド・モンティエルが左ジャブから右ストレートの変則的なワンツーでダウンを奪います。スリップ気味のダウンなので、あまりダメージはないようですが、一気に畳みかけたいフェルナンド・モンティエルはダウンから立ち上がったディエゴ・シルバをロープへ追い詰め、強烈な右アッパーをアゴに打ち込みます!ゴングに救われましたが、これは効きましたね。
3ラウンドに入ると、開始直後からフェルナンド・モンティエルが勝負をかけます。パンチを出しながら必死に抵抗するディエゴ・シルバに対して、下がりながらの左フックをアゴヘ打ち込み、2度目のダウンを奪います。タイミング抜群のパンチで、「これで終わるかな?」と思ったのですが、レフェリーは続行を指示。
そして迎えたラウンド終了間際、再びディエゴ・シルバが飛び込んできたところへ、左フックを合わせます。今度の左フックは強烈!ディエゴ・シルバが前のめりに崩れ落ち、レフェリーが試合をストップします。フェルナンド・モンティエルがディエゴ・シルバに3ラウンドTKO勝ちを収め、見事に3階級制覇を達成しました。
この試合のフェルナンド・モンティエルは本当に強かったですね。実力者のディエゴ・シルバを相手に、全く危なげのない試合内容でした。バンタム級に階級を上げて、減量が楽になった分だけ、フェルナンド・モンティエルにとっては戦いやすいのかもしれませんね。軽量級ですが、パンチ力があり、フィニッシュが鮮やかなフェルナンド・モンティエル。今後、スーパーバンタム級へ階級を上げて、メキシコ人初の4階級制覇を達成する可能性を感じる試合でした。
試合結果
試合結果 | フェルナンド・モンティエルが3ラウンドTKO勝ちで3階級制覇を達成。 |