NABO北米・USBA全米スーパーライト級タイトルマッチ
NABO北米スーパー ライト級チャンピオン |
ビクター・オルティス(アメリカ) 戦績:25戦23勝18KO1敗1分 |
USBA全米スーパー ライト級チャンピオン |
マイク・アルノーティス(ギリシア) 戦績:25戦21勝10KO2敗2分 |
試合内容
オスカー・デラホーヤの秘蔵っ子、ビクター・オルティスが世界タイトル挑戦経験を持つマイク・アルノーティスと拳を交えます。この試合に勝ったボクサーが世界タイトル挑戦に王手をかけそうな楽しみな一戦ですね。ちなみに、NABOはWBOの地域団体、USBAはIBFの地域団体です。
試合序盤はフェイントを織り交ぜたペースの取り合いが続きます。ビクター・オルティスもマイク・アルノーティスもサウスポーで、フォーム(構え)がいいですね。頭を振りながら攻撃のチャンスをうかがうビクター・オルティスに対して、マイク・アルノーティスはガード高く構えて、ディフェンスを大事に戦う作戦のようです。ビクター・オルティスもマイク・アルノーティスも教科書に載るような綺麗なボクシングですね。
2ラウンドの序盤も、お互いがお互いの隙を探る緊迫感漂う展開。右ジャブから左ストレートのコンビネーションを狙うマイク・アルノーティスに対して、ビクター・オルティスはマイク・アルノーティスの右ジャブに合わせてカウンターの左ストレートを狙っています。
「オルティスもアルノーティスもスピードがあるなあ。2人ともディフェンスが上手いんで、長引くかも」と思い始めた1分すぎ、マイク・アルノーティスの右ジャブをダッキングでかわしたビクター・オルティスが、すかさずカウンターの左ストレートをマイク・アルノーティスのテンプルへ打ち込みます。
「うわ、効いた!」と思わず叫ぶ管理人。カウンターの左ストレートをまともにもらったマイク・アルノーティスは膝がガクガクしています。マイク・アルノーティスの状態を確認したビクター・オルティスはさらに攻勢をかけ、マイク・アルノーティスをコーナーに追い詰めてパンチを連打!
ディフェンスの上手いマイク・アルノーティスは、ビクター・オルティスの連打をなんとかブロックしてクリーンヒットを防いでいますが、最後はビクター・オルティスが右フックから右アッパーのコンビネーションブローを顔面へ打ち込み、マイク・アルノーティスの腰が落ちたところで、レフェリーが試合をストップ。ビクター・オルティスがマイク・アルノーティスに2ラウンドTKO勝ちを収め、また一歩、世界タイトル挑戦に前進しました。
ビクター・オルティス、強かったですね。正直言って、ビックリしました。マイク・アルノーティスはディフェンスを大事に戦うテクニシャンなので、試合前は「後半までもつれるんじゃないかな?」と思っていたのですが、わずか2ラウンドで試合が終わってしまいました。ダッキングで相手のパンチをかわして、すかさず打ち込んだカウンターの左ストレートは芸術的でしたね。
以前のビクター・オルティスは、持ち前のスピードを活かして無理をしない戦いが多く、これほど攻撃的なボクシングではなかったのですが、驚きの進化です。まだ22歳で、これからドンドン伸びていきそうですね。ゴールデン・プロモーションが強烈にプッシュする理由がよくわかります。このボクシングを続ければ、世界チャンピオンになる日も近いのではないでしょうか?試合を重ねるたびに、人気も出そうですね。今後も要チェックです!
試合結果
試合結果 | ビクター・オルティスが2ラウンドTKO勝ちでタイトル防衛に成功。さらに、USBA全米スーパーライト級タイトルを獲得。 |