WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ
チャンピオン | エドガル・ソーサ(メキシコ) 戦績:40戦35勝19KO5敗 |
挑戦者 | カルロス・メロ(パナマ) 戦績:27戦19勝2KO8敗 |
試合内容
2年で8度の防衛に成功しているメキシコ出身のチャンピオン、エドガル・ソーサが、パナマ出身の挑戦者、カルロス・メロを迎えて9度目の防衛戦を行います。驚異的なハイペースで防衛戦を行うエドガル・ソーサは、スピード豊かなカルロス・メロ相手にどんなボクシングをみせてくれるでしょうか?
試合の立ち上がり、積極的に仕掛けたのは挑戦者のカルロス・メロ。2006年11月、高山勝成選手とWBA世界ミニマム級暫定王座決定戦を行い、9ラウンド負傷判定負けで世界タイトル奪取を逃した雪辱を胸に「今度こそは!」という気持ちを感じるボクシングですね。いつも以上に左ジャブ、左フックを放ち、主導権を握ろうとしているようです。
一方のエドガル・ソーサは落ち着いた立ち上がり。カルロス・メロが思った以上の前へ出ているので、まずはディフェンスを大事に戦っているようです。2ラウンドに入ると、エドガル・ソーサが少しずつ攻撃姿勢を強め、2分すぎにカルロス・メロのガードの真ん中から右アッパーを突き上げ、クリーンヒットを奪います。エドガル・ソーサ、エンジンがかかってきましたね。
3ラウンドに入ると、エドガル・ソーサもカルロス・メロも相手のボディーを狙う「ボディー合戦」になります。お互い左ボディーブローの名手で、負けられない気持ちが強いのか、一歩も引かない激しい打撃戦になってきました。我慢比べになりそうな展開です。
4ラウンドに入ると、チャンピオンのエドガル・ソーサが距離を取り、左ジャブを突きながらカルロス・メロの突進をかわす作戦に変更。試合前は「ソーサが前へ出て、メロが距離を取る」と予想していただけに、これだけカルロス・メロが前へ出てくるとは、かなり意外な展開ですね。
5ラウンドは、立ち上がりから距離を詰めて打ち合いに行こうとするカルロス・メロに対して、エドガル・ソーサがカウンターのボディーブローを効果的に打ち込みます。そして、残り40秒、エドガル・ソーサの左ボディーブローがカルロス・メロのわき腹に突き刺さり、カルロス・メロがダウン!かなり苦しそうな表情を浮かべています。
何とか立ち上がったカルロス・メロに対して、エドガル・ソーサは一気に勝負をかけ、ロープへ追い詰めると、左右のフック、ボディーブローを連打します!最後はエドガル・ソーサの左ボディーブローがクリーンヒットし、カルロス・メロの腰が落ちたところでレフェリーが試合をストップ。エドガル・ソーサが5ラウンドTKO勝ちで9度目の防衛に成功しました。
この試合のエドガル・ソーサは「ボクシングの幅」をみせてくれましたね。チャンピオンになってから強くなっている姿は、日本のエース、長谷川穂積選手に通じるところがあります。敗れはしましたが、カルロス・メロは積極的な攻撃を仕掛け、気持ちの良いボクシングでした。エドガル・ソーサ、カルロス・メロの両ボクサーに拍手を送りたいです。
試合結果
試合結果 | エドガル・ソーサが5ラウンドTKO勝ちで9度目の防衛に成功。 |