WBA世界ヘビー級タイトルマッチ
チャンピオン | ニコライ・ワルーエフ(ロシア) 戦績:52戦30勝34KO1敗1無効試合 |
挑戦者 | デビッド・ヘイ(イギリス) 戦績:23戦22勝21KO1敗 |
試合内容
ボクシング史上、最も背が高く、最も重い世界チャンピオン、ニコライ・ワルーエフが、元3団体統一世界クルーザー級チャンピオンのデビッド・ヘイを迎えて防衛戦を行います。悲願のヘビー級タイトル初挑戦となるデビッド・ヘイは、「ロシアの大巨人」、ニコライ・ワルーエフの牙城を崩すことができるでしょうか?
試合は、デビッド・ヘイがフットワークを使いながら距離を取り、ニコライ・ワルーエフのパンチが届かない位置で戦う展開で始まります。「うん、予想通りのスタートだよ。ヘイはワルーエフの懐に飛び込まないと、パンチが当たらないんで、どのタイミングで勝負に出るかな?どっちのパンチが先に当たるか、目が離せないよ」と興奮気味の管理人。
すると、2ラウンド終盤、デビッド・ヘイが左ジャブから強烈な右ストレートをニコライ・ワルーエフのテンプルにクリーンヒットさせ、最初のクリーンヒットを奪います。「あれ?効いてないの?普通のボクサーなら倒れてもおかしくない破壊力なんだけどな」とニコライ・ワルーエフの規格外の大きさに改めて驚く管理人。パンチを打ち込んだデビッド・ヘイも、パンチに耐えたニコライ・ワルーエフもすごいですね。
3ラウンドに入ると、ニコライ・ワルーエフが左ジャブを突きながらプレッシャーをかけますが、デビッド・ヘイがフットワークを使って距離を保ち、「打っては離れ、打っては離れ」を徹底します。正面に立つことを避けて、スピードでかき回そうという作戦のようですね。終了間際には、距離を詰めてくるニコライ・ワルーエフに対して、デビッド・ヘイが右ストレートのカウンターを打ち込みます。抜群のタイミングです。
「このままヘイのペースで進むかな?」と思い始めた4ラウンド、ニコライ・ワルーエフが反撃開始。左ジャブの数を増やしてプレッシャーをかけながら、デビッド・ヘイを守勢に追い込みます。クリーンヒットこそ奪えませんが、デビッド・ヘイにディフェンスを意識させることで、デビッド・ヘイのパンチの数を減らす効果があるようです。
手数が少ないものの緊張感のある展開が続き、迎えた7ラウンド終了間際、デビッド・ヘイがロープに追い詰められながらも、ニコライ・ワルーエフのワンツーをかわして、強烈な右ストレートのカウンターをニコライ・ワルーエフの顔面へヒットさせます。思わず「速い!」と叫んでしまう管理人。素晴らしいカウンターです!
その後も打ち合いたいニコライ・ワルーエフに対して、デビッド・ヘイが距離を取り、ときどき飛び込んでパンチを打ち込む同じような展開が続き、迎えた最終ラウンド。この試合で一番大きな歓声が会場を包みます。
ラウンド中盤、デビッド・ヘイが右ストレートをニコライ・ワルーエフの顔面に叩き込み、さらに飛び込んで左フック、右ストレート、左フックのコンビネーション!最後に放った左フックがニコライ・ワルーエフのアゴを打ち抜き、「ロシアの大巨人」、ニコライ・ワルーエフが一瞬フラフラと足元がおぼつかない状態に陥ります。
「おおお、ワルーエフがフラフラする姿を初めて観たよ!一発いいパンチが入れば倒せるんじゃない?」とデビッド・ヘイの攻撃に期待する管理人。しかし、デビッド・ヘイのパンチが再びニコライ・ワルーエフに致命的なダメージを与えることはできず試合終了。勝敗の行方は3人のジャッジに委ねられます。結果は2-0で、デビッド・ヘイがニコライ・ワルーエフに勝利し、悲願のヘビー級タイトル奪取に成功しました。
デビッド・ヘイのスピードがニコライ・ワルーエフのパワーを凌駕した試合でしたね。デビッド・ヘイが打ち合う作戦ではなく、距離を取る作戦を選んだことで、パンチの交換が少ない試合となってしまいましたが、デビッド・ヘイにとっては最も勝つ確率が高い戦法だったと思います。逆にニコライ・ワルーエフにとっては厳しい展開になってしまいましたね。
世界的な人気を誇るデビッド・ヘイのタイトル奪取で、今後、ヘビー級戦線が注目を浴びそうです。もしかすると、デビッド・ヘイとクリチコ兄弟(ビタリ・クリチコ、ウラディミール・クリチコ)が対戦する日は、そう遠くないかもしれませんね。来年実現してほしいなあ。
試合結果
試合結果 | デビッド・ヘイが12ラウンド判定勝ちでヘビー級タイトル奪取に成功。管理人の採点は116-112でデビッド・ヘイの勝ちでした。 【公式ジャッジの採点結果】
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