NABF北米ヘビー級王座決定戦
元NABO北米 クルーザー級チャンピオン |
ジョナサン・バンクス(アメリカ) 戦績:24戦23勝16KO1敗 |
元NABF北米 ヘビー級チャンピオン |
トラビス・ウォーカー(アメリカ) 戦績:38戦34勝28KO3敗1分 |
試合内容
ウラディミール・クリチコのスパーリング・パートナーを務めるジョナサン・バンクスと、強打のトラビス・ウォーカーが拳を交えるヘビー級サバイバルマッチです。トラビス・ウォーカーは以前、クリス・アレオーラとの挑戦者決定戦で惜しくも敗北を喫し、タイトル挑戦を逃がした経験があります。ヘビー級トップ戦線に生き残るボクサーは、テクニックのジョナサン・バンクスでしょうか?強打のトラビス・ウォーカーでしょうか?
試合序盤、まずペースを握ったのは強打のトラビス・ウォーカー。ジワリジワリと前進して射程圏内に入ると、得意の右ストレートを強振してジョナサン・バンクスにプレッシャーをかけます。一方のジョナサン・バンクスはガードを高く構えて小刻みにステップを踏みながら、ときどき左右のフックのカウンターを狙います。1ラウンドを観る限り、テクニックのジョナサン・バンクス対パワーのトラビス・ウォーカーという予想通りの構図ですね。
2ラウンドになると、トラビス・ウォーカーの左ジャブに合わせて、ジョナサン・バンクスが右ストレートをカウンターを打ち込み、「お、惜しい!」という場面を2度作り出します。パワーはトラビス・ウォーカーのほうが上ですが、スピードはジョナサン・バンクスのほうが上ですね。
その後は、ジョナサン・バンクス、トラビス・ウォーカーのどちらも相手のパンチを警戒しながら、ディフェンスを大事にする展開が続き、迎えた6ラウンド中盤。ジョナサン・バンクスが前へ出てくるトラビス・ウォーカーに左フックを合わせ、さらにパンチをもらったトラビス・ウォーカーが反撃しようとしたところへ、体を投げ出しながらジョナサン・バンクスのテンプルへ右ストレートを打ち込みます。
バランスを崩して前のめりに倒れるジョナサン・バンクス。その3秒後、パンチをもらったトラビス・ウォーカーが頭からキャンパスへ崩れ落ちます。「なんじゃ、そりゃ?こんなディレイ・ダウン(パンチを打たれた数秒後にダメージでダウンすること)初めて観たよ」と驚きを隠せない管理人。めちゃめちゃ、効いていますね。
フラフラになりながら何とか立ち上がったトラビス・ウォーカーですが、レフェリーが試合続行は難しいと判断し、ジョナサン・バンクスがトラビス・ウォーカーに6ラウンドTKO勝ちを収め、ヘビー級サバイバルマッチに勝利しました。
ジョナサン・バンクスのスピードとパンチを放つタイミングが生み出した、めちゃめちゃ珍しいダウンシーンでしたね。全体重をかけたジョナサン・バンクスの右ストレートがトラビス・ウォーカーのテンプルをとらえ、長身のトラビス・ウォーカーが頭から崩れ落ちた瞬間は鳥肌が立ちました。「すごいダウンシーンを観てしまった」と今も興奮気味の管理人です。
試合結果
試合結果 | ジョナサン・バンクスが6ラウンドTKO勝ちでタイトル獲得。 |