IBF世界スーパーミドル級タイトルマッチ
チャンピオン | ルシアン・ビュテ(ルーマニア出身・カナダ) 戦績:26戦全勝21KO |
挑戦者 | ジェシー・ブリンクリー(アメリカ) 戦績:40戦35勝22KO5敗 |
試合内容
強打とテクニックを兼ね備えた全勝チャンピオンのルシアン・ビュテが、指名挑戦者のジェシー・ブリンクリーを迎えて6度目の防衛戦を行います。サウスポーのルシアン・ビュテが地元カナダで真価を発揮するのでしょうか?それとも、世界タイトル初挑戦のジェシー・ブリンクリーが悲願の世界チャンピオンベルトを獲得するのでしょうか?
試合は地元カナダの大声援を受けるチャンピオンのルシアン・ビュテが世界タイトル初挑戦のジェシー・ブリンクリーにプレッシャーをかける展開で始まります。身長、リーチで上回るルシアン・ビュテは中間距離から右ジャブ、左ストレート、左アッパーをヒットさせて主導権を握っていますね。
一方、ジェシー・ブリンクリーはルシアン・ビュテのプレッシャーを感じているのか、打つと打ち返されそうな気がするのか、いつもより慎重な立ち上がりです。ときどき左ジャブを突いて距離を測り、得意の右ストレートを打ち込んでいますが、思い切りの良い踏み込みはまだ見られません。
序盤はルシアン・ビュテが得意をする左ボディーブローを中心にジェシー・ブリンクリーを翻弄する展開が続き、迎えた5ラウンド。ルシアン・ビュテがラウンド開始からプレッシャーを強め、開始30秒、ジェシー・ブリンクリーに強烈な左ストレートを叩き込みます。
そしてラウンド終了間際、ジェシー・ブリンクリーが前へ出てきたところへ、ルシアン・ビュテが得意の左ボディーブローのカウンターを打ち込んでジェシー・ブリンクリーからダウンを奪います。みぞおち直撃の見事なボディーブローですね。
さらに畳みかけるルシアン・ビュテは8ラウンド終了間際にジェシー・ブリンクリーの顔面へ左アッパーを打ち込み、この試合2度目のダウンを奪います。ジェシー・ブリンクリーは何とか立ち上がりましたが、鼻から出血するなど、苦しい状況に追い込まれています。
ルシアン・ビュテが完全に主導権を握り、迎えた9ラウンド。ルシアン・ビュテが開始直後から距離を詰めて右ジャブ、右フックを連打して得意の左を打ち込むタイミングを狙っています。そして残り20秒、ジェシー・ブリンクリーがパンチを打ち込もうとしたところへ、得意の左アッパーのカウンターを顔面へ叩き込んで勝負あり。
パンチをもらったジェシー・ブリンクリーがゴロンと回転し、仰向けに倒れたところで、レフェリーが試合をストップ!全勝チャンピオンのルシアン・ビュテが9ラウンドTKO勝ちで指名挑戦者のジェシー・ブリンクリーを一蹴し、6度目のタイトル防衛に成功しました。
ルシアン・ビュテがあらゆる面でジェシー・ブリンクリーを上回った試合でしたね。ルシアン・ビュテの実力を考えると、チャンピオンクラスじゃないと太刀打ちできないと思います。ルシアン・ビュテはパワーとテクニックを兼ね備えたサウスポーなので、対戦相手にとっては本当に戦いづらいボクサーですね。まだまだ連勝は続きそうです。
試合結果
試合結果 | ルシアン・ビュテが9ラウンドTKO勝ちで6度目のタイトル防衛に成功。 |