IBF世界スーパーミドル級タイトルマッチ
チャンピオン | ルシアン・ビュテ(ルーマニア) 戦績:25戦全勝20KO |
挑戦者 | エディソン・ミランダ(コロンビア) 戦績:37戦33勝29KO4敗 |
試合内容
全勝チャンピオンのルシアン・ビュテが、コロンビア出身のタフなファイター、エディソン・ミランダを迎えて5度目の防衛戦を行います。スーパーミドル級最強を決める「スーパー・シックス」にこそ参加していませんが、ルシアン・ビュテの強さは誰もが認めるところです。自分の距離を大事に戦う技巧派サウスポーのルシアン・ビュテのテクニックがさえわたるのか?エディソン・ミランダの強打が火を噴くのか?KO決着必至のハードパンチャー対決です。
試合は立ち上がりからチャンピオンのルシアン・ビュテが右ジャブを突きながら距離を測り、得意の左ストレート、右フックをエディソン・ミランダの顔面に積極的に打ち込みます。試合序盤は相手の様子を見ることが多いルシアン・ビュテですが、この試合は序盤から倒しに行っていますね。
一方のエディソン・ミランダはルシアン・ビュテのプレッシャーに戸惑っているのか、後ろに下がる場面が目立ちます。好戦的なボクサーなので、ときどき強烈なパンチを振り回しますが、長身で懐の深いルシアン・ビュテにパンチが届かず、カウンターのボディーブローをもらってしまう嫌な展開です。
「ビュテが早々とミランダの動きを読んだみたい。ミランダ苦しくなりそうだよ」と思い始めた3ラウンド、ルシアン・ビュテの芸術的なカウンターがエディソン・ミランダをとらえます。3ラウンド開始直後から前へ出てくるエディソン・ミランダに対して、ルシアン・ビュテはステップバックしながら距離を保ち、カウンターの左ボディーブローを連打します。
「めちゃめちゃ強烈なボディーブロー!」と顔をしかめる管理人。エディソン・ミランダはボディーブローをもらうたび、胸を突き出して「効いてないよ」というパフォーマンスを繰り返すのですが、エディソン・ミランダの動きを観ると、ダメージがかなり深そうですね(笑)。ルシアン・ビュテのカウンターが面白いように決まっています。
「いくらタフなミランダでも、ビュテの利き手の左アッパーをもらい続けると沈んじゃうよ」と思っていると、3ラウンド1分すぎ、前へ出てきたエディソン・ミランダに合わせて、ルシアン・ビュテが強烈な左アッパーのカウンターをエディソン・ミランダのアゴに叩き込みます!
前のめりに崩れ落ち、キャンバスに顔面を強打するエディソン・ミランダ。タフなエディソン・ミランダは何とか立ち上がりますが、フラフラと足元がおぼつかず、レフェリーがカウントの途中で試合をストップ!全勝のルシアン・ビュテがタフなエディソン・ミランダに3ラウンドTKO勝ちを収め、5度目のタイトル防衛に成功しました。
ルシアン・ビュテがめちゃめちゃ芸術的なカウンターでエディソン・ミランダを仕留めましたね!ルシアン・ビュテはボディーを中心にカウンターを打ち続けてエディソン・ミランダの注意を下(ボディー)に集中させ、最後はアゴに得意のカウンターを打ち込むのですから「さすが」としか言いようがありませんね。
カウンターのアッパーは、決まれば相手を仕留めることができる一撃必殺のパンチですが、失敗すると顔面がガラ空きになるので、相手の反撃を許してしまう可能性を秘めた「もろ刃のパンチ」です。しかも、相手は強打者のエディソン・ミランダ。リスクが高く、技術はもちろん、勇気がないと打てないパンチですが、ルシアン・ビュテは一発でエディソン・ミランダを仕留めちゃいました!ルシアン・ビュテは「自分の武器(戦力)を良く理解しているクレバーなボクサー」ですね。
試合結果
試合結果 | ルシアン・ビュテが3ラウンドTKO勝ちで5度目の防衛に成功。 |